北朝鮮が、25日に開かれた最高人民会議で、義務教育期間を12年と1年延ばす法令を発布し、連日教育改革に強い意志を現わしている。

北朝鮮労動党機関紙・労働新聞は、27日社説で、「法令が発布されることで、政治思想強国、軍事強国だけではなく、教育強国、発展した社会主義文明国建設へ、力強く進む私たち祖国の威容が高くふるうようになった」と意味を付与した。

法令の発布は、「金正恩同志の崇高な祖国観、後代観、未来観の結晶体」、「白頭山絶世偉人の主体的な教育思想と不滅の業績を、果てしなく輝かせて行くこと歴史的事変になる」と述べる。

金正日が、後継者に登場した1972年(主体61年)11年義務教育実施後、40年が経った主体101年になる今年、12年義務教育制実施計画を明らかにし、金正恩政権を支える新しい革命力を構築するという計画を見せようとしている。

それとともに法令は、「全国家的、全人民的、全社会的な事業として進行する」、「この事業を市郡の人民委員会は、模範教育郡称号争取運動と結付して進行する」とする。また「人民委員会は、学校後援団体をすぐに確立し、その役目を高めるようにする」と強調した。典型的な 「忠誠競争」を誘導するものだ。

社説は、このために「党的指導の強化」を促した。「各党組織は、教員を社会的に優待し、教員が自分の事業に専心全力できるよう、すべての条件を保障しなければならない」と言う。

すなわち、今後の2,3年間、国家的投資をふやし、教育条件を保障するという方針だ。しかし、脱北者と北朝鮮住民は、義務教育の変更が、住民の負担になるのではと心配している。

教員出身のある脱北者は、「学校の机ひとつを交換するとか、ガラス窓一つはめようとしても、学生がお金を出さなければならないのが北朝鮮の現実」と言った。全国家的事業というが、結局は住民から各種税金を集めて、実施すると語った。

また90年代中盤、「苦難の行軍」以後、北朝鮮教育は、事実上麻痺状態と言える。食べ物がなくて学校に通えないとか、学業をあきらめて商売をする中学生を見ることも頻繁におこる。

このため、為替上昇と物価高騰、自然災害などで苦難の行軍以後、最悪の食糧難に見舞われる現在、今すぐの生計を心配しなければならない北朝鮮住民の積極的な呼応を導くのも困難であると指摘される。

北朝鮮は、小学校学生も子供資金(北朝鮮の小学校, 中学校学生は、毎年兎皮、くず鉄などを一定量を国家に提出しなければならない)、学校維持などの名目で、各種の税以外に負担を与える。秋なら、クラス運営に必要な資金用意と言い、お金や食糧を確保する仕事も茶飯事だ。

教員の誕生日や結婚などにも、学父兄は「贈り物」を用意しなければならないことも毎年ある。法令を通じ、公安機関がこのような行為を取り締まる計画だが、不正腐敗がはびこった状況で、効果に対する期待も低い。

北朝鮮は法令で「教員が自分の事業に専心全力するよう、食糧と燃料、家を優先的に保障しなければならない」と明示した。これに対して脱北者は、「燃料さえ学生に分担させる」と評価する。

ある脱北者は、「企業所に学校和睦(燃料)の課題がある。クラスも増え、教員たちの燃料まで国家が保障したら、結局他の方法はないだろう」、「学校和睦の課題をふやし、それもならなければ学生たちを山で集める方法で解決するでしょう」と言った。

北朝鮮政府が、2,3年の準備期間を経ると明らかにしたが、経済難による住民の体制結束力の弱化、教育システム崩壊などを考慮すると、12年制無償教育の無理な推進は、体制に対する不満を増やすだけになる可能性が高いと観測される。