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現在、脱北者の大部分は、中朝国境から中国南部地方の雲南省からラオス・タイを通じて国内に入国する。最近、中朝国境警備強化と北朝鮮内脱北者に対する取り締まりが強くなり、国内入国脱北者数が、過去に比べて減ってきている。デイリーNKは、9月初、タイ国境地域北朝鮮脱出主要ルートを訪問、北脱出者入国過程と、移民局収容所に対する取材をした。3回にわたって記事を掲載する。

「脱北者の主要ルートだったタイ・ラオス国境地域に、中国公安が国境警備を立て、脱北者のタイ入国が難しくなった。脱北者は、今年の初めから公安を避け、数純Lロ離れた南東地域に移動してタイに入国している」

タイ国境地域で、脱北者サポート活動をしているある宣教師が、現地を訪問した記者に話した言葉だ。中国はタイ・ミャンマー・ラオスなど3国国境が接する、いわゆるゴールデントライアングル(The Golden Triangle)隣近一部地域をラオス政府から99年間賃貸りしている。宣教師によれば、中国富豪が、カジノを楽しむために、ラオス土地を賃貸りしカジノ事業が盛んだ。

去年、中国税関とカジノ建物工事が建ち、初めてカジノをオープンし、中国公安が警備を立てるようになった。だから、脱北者は、こちらを避けてメコン河に沿い1時間ほど離れた所まで移動してタイ・ラオス国境を越えているというのだ。

去年この地域で密輸業者と現地警察の間の銃撃戦まで起き、最近は警備が厳しく、過去には主な北朝鮮脱出ルートだったところに脱北者がほとんどいなくなったと、現地事情に明るい関連者たちがいう。

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「北脱出者の90%がタイ通じて韓国入国」

大部分の脱北者は、中国南方地域である雲南省を通り、ラオス・タイを経由して入国している。2000年代初盤まで中国と国境を接した国々であるモンゴル、ベトナム、ミャンマー、ラオスなど多様なルートがあったが、現在は北朝鮮脱出の90%以上が、脱北者がラオス・タイルートを通じて国内に入国している。

中朝国境から中国雲南省、タイ・ラオスまでの北朝鮮脱出ルートは、数千キロメートルを移動しなければならない「苦難の行軍」だ。中朝国境地域の公安を避け、韓国入国という希望を持って遠い他国まで来たが、再び中国公安による強制北送の恐怖に震えなければならないのだ。宣教師は、「命をかけて数千キロメートルを移動して来た脱北者は、中国公安があると恐怖に震えている」。「中国領で逮捕されれば、強制北送される可能性が高い」と言う。

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現在、ラオス・タイ北朝鮮脱出ルートを通じ、一週間に10人から15人が、国境を越えていると現地僑民と宣教師はいう。最近、ゴールデントライアングル周辺警備が、少し緩和されて極少数の脱北者が、国境を超える場合があるが、いまだに公安の警備を避けて南東の方に移動し、国境を越える脱北者たちが絶対多数だ。

脱北者は、普通国境を越えるとき北朝鮮脱出ブローカーの助言により、各管轄警察署を尋ねる。脱北者は警察という意味のポリス(Police)という単語を覚え、国境を越えるやいなや会う現地住民たちに「ポリス」と言って管轄警察署で連れて行くことを頼む。

以前は夜明けにメコン河を渡ったが、このごろは日中にも国境を渡ると言う。タイ警察が国境近くで脱北者からにわいろを受け、警察署に移送してくれる。

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「英語が一言もできない脱北者、’ポリス’だけは言う」

タイ北部地方チアンライ州の首都・チアンライを含め、チアンセン、チアンコン、メサイなどの警察署で、脱北者たちが不法入国者で逮捕されれば、直ちにチアンライ地方裁判所に移送される。こちらで短くて2-3日、長くて一週間の裁判を受ける。裁判を受けた脱北者は、メサイ移民局収容所に集められる。

記者は、メサイ移民局収容所に直接尋ね、脱北者関連の質問を投げかけた。移民局職員は、脱北者たちには、会わせられないと言った。過去には、民間人が脱北者にあえたのだが、韓国外交部が、5月から、脱北者問題を専担し民間人の接触が許容されていないというのだ。ただ収容人員に対してだけ聞くことができた。

9月初現在、女性20人(青少年7人、大人13人)と男性1人、総21人がメサイ移民局収容所に収監されていた。現在、脱北者は、大部分家族単位で北朝鮮脱出し、普通2,3人、多くは4人の一家庭が北朝鮮脱出しているという話を聞いた。女性が、主人を除いた子たちを連れて北朝鮮脱出する場合も多いと言う。

ここから、バンコク移民局収容所に移動収監されるためには、約50余名の北脱出者たちが集まらなければならない。だから短くて10日、長くは一ヶ月ほど、こちらに留まりバンコクに移送される。バンコクに移動収監され、1月以内の調査を受け、韓国に入国するようになるのだ。結局、脱北者が、ラオス・タイ国境を越え、韓国に入国するまで短くて一ヶ月、長くて2ヶ月ほどの時間が必要となるわけだ。

過去は、不法滞留者で逮捕した脱北者は、管轄警察署が用意してくれた所で、一週間ほどとどまり、チアングライ地方裁判所に移送された。しかし現在は、警察署で泊まらず裁判手続きが進行され、脱北者の韓国入国が早くなったのだ。

記者が、捜した過去に脱北者がとどまった警察署臨時所環境は劣悪だった。チアンセン、チアンコン警察署に用意された脱北者臨時所には、彼らが臨時に泊った跡だけ残っていた。男女が生活した法と生活守則、蚊帳、炊飯器、韓国書籍なども現在も残っている。

チアンセン臨時所は、2階木造建物で狭小な空間で、チアンコン警察署そばの空地に用意された臨時所は、テントで作られて内部に木の机二つと椅子いくつだけあるだけだった。外部に露出することを防止するため、赤色ブリキで囲まれていた。

「南外交部・タイ警察・移民国の共助が成立」

臨時所は、テントや木造建物で、蒸し暑い夏天気で、脱北者が留まるにはとても不便だったと感じる。特に数署lが、生活するには小さく、洗面とシャワー、衛生問題などが発生したりしたと現地宣教師たちがいう。

環境は劣悪だったが、人々は相対的に自由な生活をしたこという。決まった時間には、外出が可能だったし、市場で白菜を買いキムチをつけて食べることもあったと言う。

現地の僑民は「過去、一週間ほど脱北者が、警察署が用意した所で過ごし、地方裁判所に移送されたが、現在は脱北者は逮捕すぐ地方裁判所に移送されるから、警察署が用意した所には脱北者がいない」と説明した。

今年5月から、チアンライに脱北者を助けるための外交部専担職員が活動をし、韓国政府とタイ警察、移民国の間の共助がよく成り立っていると現地僑民の評価する。

脱北者支援を長い間して来た現地僑民は、「外交部職員が、脱北者を直接担当するようになり民間や宣教師たちの助けが事実上必要なくなった」、「現在、タイ政府との共助がよくできていて、脱北者が最短時間で裁判を受けバンコク移民局収容所に移送されている」と言った。

ただ5月まで脱北者に自由に接触し、様々な話を聞いて支援して来た宣教師は、北脱出者に会うことができないことが不満だという。今年になり、脱北者支援をして来たある宣教師は、「政府は、脱北者の迅速な処理に、不必要な民間人接触が北脱出者移送を引き延ばさせるから接触を慎むよう要請したが、政府ができない部分を宣教師たちが補うことができる」と言った。

また、宣教師は、「心細い状態にある脱北者たちに、現地関係者たちとの接触は、心理的安定を与えることにもなる」と付け加えた。

しかし、現地大使館関係者は「脱北者関連のタイ警察と移民局収容所間の共助がうまくいき、最短時間に脱北者の問題が処理されている状況で、民間人や宣教師たちの不必要な接触は問題をもたらすこともになる」と言う。

「北脱出者たちの非協調的態度に問題も」

一方、チアンラとメサイに居住する現地僑民は、脱北者の認識変化で、多様な問題が発生していると言う。これは、脱北者が不法滞留者身分という点を忘却し、非協調的な行動や強硬な態度を見せたりするというのだ。

チアンライに居住しているある僑民は、「韓国の家族の助けで、タイへ来た脱北者は、タイでの裁判と韓国入国の過程を正確に分かっているし、中国で長い間生活した脱北者も同じく、よく分かっているから、彼らの態度が以前とは変わった」、「一部の脱北者は、助けを借りることを当然視し、統制によらない場合がある」と伝えた。

そして彼は、「脱北者が、自分たちを受けいれ、手伝ってくれる人に対する、有難みよりこれを当然視しているし、一部の脱北者たちは不平と不満を見せたりする」、「これにより僑民たちの間でこれらに対する同情がなくなり、政府がやってくれるだろという消極的な立場を見せている」と付け加えた。