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親北朝鮮左派政権が崩壊した。

太陽政策という1つの欺瞞、すなわち‘北朝鮮の人民’ではなく‘北朝鮮政権’を維持させるために、この10年間金大中-盧武鉉政権は莫大な現金と物資を提供した。そしてこの欺瞞を覆い隠すために、考えられるすべての詭弁が、政権の首脳部と統一部、親北朝鮮的政治家と知識人、親北朝鮮市民団体、そして親北朝鮮的メディアから動員された。

この詭弁に合わせて韓国の近代史から自由民主主義体制に至るまで、大韓民国の根幹が再解釈され、必要ならば“新パラダイム”という美名の下に否定された。その結果、韓国の親北朝鮮左派はいつのまにか、自らの欺瞞を真実と信じ、それを拡大再生産することが道徳的義務と思うようになった。

したがって、太陽政策の本質的問題は2つある。1つは‘北朝鮮の人民の生活を対北政策の場から意図的に疎外させた’という点、2つ目は極度の非人間的状況下でも、短いうめき声さえ出すことができない強制収容所の存在を否定することは勿論、まさにこの絶望的な北朝鮮の人権状況に言及することさえ嫌悪する‘価値の転倒’が起こったという点だ。

太陽政策の廃棄を当然主張しなければならず、また主張している李明博政権がすべきことは、太陽政策のこの2つの問題を直すことだ。すなわち、北朝鮮の同胞の生活を改善して、北朝鮮式全体主義の道徳的破綻を明らかにし、自由民主主義体制の正当性を再び確保することだ。

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たとえ李明博政権が、公開してせんめいすることができないとしても、必ず対北政策の前提にしなければならないことは、金正日政権の崩壊だ。金正日政権が消えなくては北朝鮮の住民の生活を改善させることができる改革開放が不可能だという事実が、10月の盧武鉉-金正日会談で公式に確認された。また、‘強制収容所’を通じた恐怖政治なしには‘政権’が維持されることができないという点から、強制収容所と金正日政権はまさに双子と言える。

北の住民の生命に保守-進歩の区別はなし

既に金正日政権を維持させる外部的及び内部的条件は消えている。外部的には太陽政策の廃棄を通じて、北朝鮮の人民ではなく、北朝鮮政権の腹を満たしてやる‘一方的支援式’援助は減るはずで、内部的には政権レベルではなく、住民のレベルで既に体制の改革が起きているからだ。市場の存在がそれだ。マルクスによれば、“下部国「(生産の分配方式)が上部国「(政治体制)を決定”する。

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だが、たとえ金正日政権の崩壊が不可欠だとしても、対北政策はどうしても多様な顔を持つ。なぜならば、今のところ北朝鮮との公式的接触の窓口は金正日政権だからだ。ここで北朝鮮の住民と接触するためには、金正日政権が要求する通行料を支払わなければならず、この通行料がまた金政権の寿命の延長に役立つという二律背反が明らかになる。

こうした状況の下で、‘対北封鎖論’と‘対北接触拡大論’が同時に出るのは当然だ。だが、この両者に対北政策の首尾一貫性を捜すのは愚かなことだ。なぜならば、封鎖も接触も全て、手段に過ぎないからだ。対北政策で首尾一貫しなければならない点は、手段ではなく政策の志向点だ。

それでは対北政策の志向点は何か? それは金正日政権下でも、できる限り‘北朝鮮の住民の生活を改善’することであり、窮極的には金正日政権の崩壊後の‘自由民主主義体制での統一’である。老婆心から付け加えるならば、北朝鮮の住民の生活を改善することには韓国政府が介入しなければならないが、北朝鮮政権の崩壊は韓国政府が介入しないとしても、自然の変化のように避けることができないというのは事実だ。

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したがって、李明博政権は北朝鮮の住民の生活を改善するための方法論と、自由民主主義体制への道のりに対する議論を公開かつ客観的に始めなければならない。気を付けなければならない点は、生活の改善と自由民主主義体制での統一に、保守と進歩、左と右の区別はありえないという点だ。ただ、方法論の差はあり得る。

李明博政権が対北政策のこの2つの志向点を忘れなかったら、たとえ後戻りしても金大中-盧武鉉政権のように誤った道は行かないだろう。