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北朝鮮政府が、金正恩の夫人である李雪主(リ・ソルチュ)の偶像化のため、彼女の過去の経歴を隠す作業を本格化したと伝わった。李雪主は銀河水管弦楽団歌手だったが、この経歴が首領の配偶者として「家柄」が合わないとの判断によるようだ。

18日、北朝鮮内部消息筋によれば「北朝鮮当局は、7月に金正恩が元帥となった直後から、李雪主に関連する映像を収去する指示を各機関と企業所、人民班に下したが、収去作業が進まず特別チームを作って再び収去作業を行っている。

特に、李雪主を知る住民には箝口令を敷き、指示を破った場合、厳重処罰が予想されるとのことだ。

内部消息筋は「平壌各地域で取り締まりが行われ、李雪主の歌が収録されているCDを全て収去している。取り締まりによって市場に一時的に大騒ぎが起こった」と伝えた。また人民班を通じ、李雪主の姿が写っているCDも収去している。

消息筋によれば、李雪主の歌は三曲ある。CDが収録されていて当局からの収去指示があったのは、「小白寿(小さな白頭山の水)」という歌だ。一般的に北朝鮮のCDにはメイン曲を歌った歌手の写真とタイトルが載せられている。消息筋は「小白寿という歌が収録されたCDには、李雪主の写真が掲載されており、そのことから『李雪主の収去するのだ』と明らかになった」と言う。

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「自発的に捧げなさい」と指示下した後に、これを命令を聞かない場合は厳重な処罰が下されることは間違いないとのことだ。

消息筋は、検閲組職構成と関連し「これまで、外国映画・音楽・図書・ラジオ放送などを取り締まって来た組織ではないようだ」、「CDが宣伝物という性格を考えた場合、担当部署である各地域宣伝扇動部と捜査及び逮捕できる人民保安部員で構成された」と説明した。

消息筋はまた、「関連映像物収去だけではなく、李雪主に対するうわさの出処をあかす作業もしている」、「急に起った取り締まりに、住民たちは緊張している」と言った。

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平安北道消息筋も。「金正恩が元首になってからこのような指示が出た。理由は言わずに『中央の方針であることを判断し提出せよ』と伝わっている」と語る。

消息筋は「李雪主は、最近一般家庭を訪問し、食べ物を作るなど『親しみやすいイメージ』を演出しているが、芸術団出身を隠蔽する意図があるようだ」と見る。また、「偶像化を進める金正恩の配偶者としては、芸術団出身は確かに『家柄』が落ちる」と付け加えた。

金正恩の生母である高ヨンヒも万寿台芸術団に所属した舞踊家だったが、北朝鮮はこれを徹底的に隠して、人民の指導者夫人としての行績だけを公開している。

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しかし、この措置が、成果を出せるかは未知数だ。

消息筋は「李雪主が歌手だったことは多くの人が知っている」と言う。実際、彼女は2010年に金正日も観覧した「銀河水管弦楽団」公演舞台にも出ており、動画も残っている。

一方、消息筋は「住民の間では、李雪主を歌手と呼び特別な呼称はなかったが、金正恩の夫人として公開されてからは『夫人』」と呼ぶようになった。金正日が生きている頃、彼女を嫁として認めたといううわさもある」と伝えた。