「リーダーとして地下活動したイ・ソッキは、この間、陰にいたから大きく力を発揮できたが、明るみに出るやいなや一般大衆から孤立した。そんな人は、明るみに引っ張り出さなければならない。陰にいればいるほど、力を発揮して勢力を拡大する可能性が高い」。
北朝鮮人権活動家キム・ヨンファン氏が、12日延世大学新千年館で開かれた特別講演で「従北」論を引き起こしたイ・ソッキ統合進歩党議員の事例を挙げて「国家保安法7条項削除」の立場を明らかにした。
キム氏は、「従北勢力が拡がるのは、彼らが陰に隠れているからだ」と国家保安法7条項を修正するか削除して、従北勢力を明るみに引っ張り出さなければならないと主張した。7条項は、反国家団体やその構成員に利益供与するとか讃揚.鼓舞する行為を処罰する内容を記している。
また、「韓国国民が充分に精神的に強化されたから(7条を無くしても)特に危険がないと考える」、「7条を無くすと金父子(金日成.金正日)を賞賛する人が、現われる考えているが、そうすれば大衆から孤立するだけで、自分の支持者を増やすことにならない」と強調した。
それとともに「60〜80年代は、7条項を恣意的に適用する事例が多かったが、最近は学術的や政治的に、北朝鮮をかばう発言をしても処罰する事例がほとんどない」と7条項削除必要性を重ねて主張した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面ただし、7条項以外の国家保安法、すなわち北朝鮮と接触して直接指示を受けて活動するとか、北朝鮮と間接的に連携された状況で活動する人を処罰する部分は、必ず必要だと明らかにした。
金氏は、「太陽政策」に対する立場も明らかにしたりした。彼は、90年代の末〜2000年代初、北朝鮮民主化運動が、韓国政府によって冷遇されたということに言及し、「太陽政策を拡大しても、北朝鮮住民に外部の消息を伝え、人権意識を呼び覚ます活動は強く推進しなければならないのに、太陽政策に固執するのは間違った政策だと思う」と明らかにした。
彼は、「北朝鮮社会は、一つの巨大なアウシュビッツ」と言い、北朝鮮人権の実情への関心を促した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面金氏は、「後世に、北朝鮮住民に『あなたは私たちが人権弾圧にあっていた時、何をしていたか』ときかれたらどう答えようか」と言いながら「北朝鮮人権に関心を持たない人は勿論、座視する人々も別の意味で共犯者になるかもしれない」と指摘した。
この日講演は、韓国語と英語で進行され、キム・ヨンファンさんは、過去に主体思想派で、北朝鮮民主化活動家で転向した背景と北朝鮮人権の実情など詳しく説明した。
金氏に対する国内外の高い関心を反映するように、この日の講演にはアメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国など、18余カ国の学生たちを含めて300人余りが参加した。