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北朝鮮が農業改革措置を盛り込んだ「6.28方針」の施行を控え、住民統制の手綱を一層引き締めている。政府は、農業改革を控え、生計を支えるため許容してきた副業を不許にし、これを破る農場員を厳格に処罰するように指示を下したと伝わった。

北朝鮮内部消息筋は、23日デイリーNKと通話で「農場に出勤をせず無断欠勤した者に対しては、職場内処罰とともに『労動鍛錬刑』に処するよう指示が下った」、「保安員(警察)らが職場に出て、直接、未出勤者の把握をしている」と言った。以前は何日間出勤しなくても、担当保安員の警告措置が取られる程度だった。

消息筋は、「野菜を売るためにモサン郡へ行った農場員2人が、5日間無断欠勤したという理由で、3ヶ月の労動鍛錬刑に処された」、「農繁期でもないのに、出勤簿の調査を進行するので農場管理員たちも荒てている」と伝えた。

消息筋は、さらに「最近は、一定のお金を農場にわたし商売などの副業をする『8.3』も許容されない」、「政府が新しい経済管理体制を控えて、統制を強化している」と話す。

北朝鮮の農場では、欠勤を防止するために、欠勤日にあわせ分配を削減する方式で農場員たちを統制して来た。しかし2000年代以後、中央の収買量が増えた一方、農場収穫量が減り、1年の4-5ヶ月分だけが農場員たちに分配された。結局、定量の分配受けられなかった農場員は、副業をしなければ生計を立てることができず、 農場管理人もこれを容認してきた。

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消息筋は「保衛部は、金正恩の方針に対する住民の動向把握を行い、保安員(警察)は無職者、無断欠勤者の処罰の程度を高めている」、「農場生産物、肥料使用の実態に対する調査まで進行中」と言った。肥料を私的に使用したのかを把握しだしたということだ。

これに先ただち、内部消息筋は、北朝鮮で中国との携帯電話通話とデマの流布、韓国ドラマ視聴などに対する取り締まりを強化していると伝えて来ていた。

今回の統制措置は、農場の仕事より個人副業に力を注いできた農民に対する処罰の強化で、農場に強制的に縛りつける意図だと解釈される。これは今回の方針を成功に導くため、住民が農場の仕事に十分に従事するよう統制しているという指摘だ。結局、自律性を高めて生産性を向上するという改革の主旨は、現場では統制強化として現われているのだ。

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消息筋は、「政府が農場で熱心に働けば、生活を保障すると説得しているが、今すぐに食糧も与えず副業をも拒まれどうやって暮すのか」、「人々の頭には『政府の言葉を信じれば、個人は死んでいく』という思いでいっぱいになる」と言った。

さらに「生産量を確保すれば個人分配も不足の無いようにするというが、何の保障もせずそんな話がどうしてできるのか」、「どうせ軍隊支援の名目で持っていかれるのが分かっていて、副業でもして市場で売らなければならなくなる」と言った。住民たちは政府より市場をより信頼していることが現われた言葉だ。

ソ・ゼピョン北朝鮮民主化委員会事務局長は、「政府が改革を装って、多くの措置をしても、住民はその本質を把握している」、「住民の信頼を得るためには画期的な措置を出し、統制と動員という過去の方式から脱する以外にない」と言う。