北朝鮮外務省米国研究所は18日、「朝鮮半島と地域の安全環境を守るための自衛的力を全面的に固めていくのは差し迫った時代的要求である」とする公報文を発表した。朝鮮中央通信が伝えた。
米韓両軍は19日から、定例の合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダムシールド」を始めた。朝鮮半島有事を想定した演習で29日まで行われる予定だ。今回は北朝鮮の大量破壊兵器への対応に重点を置くとしている。
公報文は、「『ウルチ・フリーダム・シールド』は『防御的』で『透明な』訓練なのか」としながら、「米韓合同軍事演習が朝鮮停戦協定の要求に合致して実行されるのかを『監視』するという国々の大多数が、米国の指揮棒に従って動く『国連軍司令部』構成国やNATO加盟国であるため、彼らから中立性や公平性が全く見られないのは自明の理である」とし、「世界的に最も攻撃的で挑発的な侵略戦争演習であることを立証している」と述べた。
また、「欧州諸国の中で冷え込んでいる対ウクライナ支援熱気を回復させ、NATO加盟国の軍備拡張を引き出そうとするところに目的を置いた今回の演習は、ロシアを軍事的に抑制し、地域の軍事的覇権を掌握しようとする米国の敵対的意図を十分に示している」とし、「米国が繰り広げる合同軍事演習が全地球的範囲で軍事的対立を激化させ、持続的な不安定を招く重大な根源になるということは、絶対に隠すことも、否定することもできない事実である」と強調した。
さらに、「最近米韓合同軍事演習には主要NATO加盟国が『国連軍司令部』構成国という看板を掲げて参加しており、日本、韓国とNATOとの軍事的結託関係は日を追って深化している」と指摘した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面そのうえで、「米国とその追随国の集団的な軍事的挑発行為がひどくなるほど、それからの脅威を無力化させ、地域と世界の平和と安定を保障するための正義の抑止力も一層強化されるであろう」「われわれは、国家主権と安全利益、領土保全をしっかり守り抜くための強力な防衛力を構築し、朝鮮半島と地域の安全環境を有利に変化させるための重大努力を引き続き傾けていくであろう」などと主張した。