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中国吉林省図門市と豆満江を挟んで向かい合う咸鏡北道穏城郡南陽区では、最近、中国人商人が北朝鮮当局の許可の下入国し商売を行っていると内部消息筋が伝えた。金正恩式の開放措置との分析まで登場するほど高い関心が寄せられている。

咸鏡北道の消息筋は20日、デイリーNKとの通話で「今月初めから図門を通して入ってくる中国人商人が、朝9時から夕方5時まで南陽市場で出店を開き、住民相手に商売をしている」と伝えた。

北朝鮮は特区として開発中の黄金坪と威化島に対しては、中国人投資家の無査証入国を認めているが、同地区は北朝鮮の内陸部と離れており、海外の資本投資誘致が目的であるため、南陽市場の開放とは性格が異なる。また北朝鮮に住む華僑が北朝鮮市場に商品を供給する卸商の役割を担ってきたが、中国人商人が北朝鮮の市場に入り、直接商売をするのは極めて異例。

1996年、特区地域である羅津・先鋒地域のウォンジョン里税関付近で1年間中国人の商売を認めたことがある。しかし住民が多数往来する市場での中国人による商売が認められたのは今回が初めて。労働者区である南陽区は人口が6000名余りに過ぎないが、清津鉄道分局と貿易税関が位置し、中朝間貿易が活発な場所だ。

消息筋は「日帰り商売で一日平均50~70名程度が市場の1/3に該当する面積に店を出す」と話した。南陽市場は以前は100軒程度の出店があったが、中国人商人の参入により現在は2倍拡大した状態だという。

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中国人商人は北朝鮮市場で公式的に販売が禁止されている穀物(米.小麦粉)を含め、果物、食品(ラーメン.ジュース.菓子)、衣類及び履物、各種鉄材などを売る。彼らは朝早くトラックなどに商品を山積みにして入国し商売を始める。営業が終わるとホッケ、ズワイガニ、ワカメなどの水産物と山菜、キノコなどを購入して帰る。

南陽が北朝鮮の最北端に位置しており、入国が認められる中国人も制限的ではあるが、その影響は無視できないと思われる。中国人商人許容措置に対し、北朝鮮住民のほとんどは歓迎する雰囲気だ。中国人と直接交渉できるため商品の価格も安く、必要な商品を頼めば翌日には購入できるためである。

消息筋は「中国人商人に魚を売るため清津からわざわざ北朝鮮人商人が来るほど。保安機関が地域越境行為を取り締まっているが、人数はむしろ増加している」と話した。賄賂を渡しても利益があると認識されているためである。

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一方、南陽市場で以前から商売をしてきた商人の間では不満の声も聞こえる。消息筋は「北朝鮮人商人は価格や品質面で中国人商人に押され気味。中国人商人は二国を自由に往来できるが、北朝鮮商人は足止めされているため、価格や商品確保の面で不利。競争に勝てないと不満が出ている」と話した。

消息筋によれば、今回の中国人商人許容措置は2010年に金正日が中国を訪問した際、中国政府からの要求条件であった。羅津港に続き清津港埠頭使用権を中国に与える条件で、南陽-清津道路工事を中国側が引き受けることとなり、南陽市場開放を要求条件に含ませた。

消息筋は「穏城郡の党幹部が言うに、将軍様(金正日氏)の指示で開放されたが、金正恩同志は再検討を考慮しているよう。住民への影響(自由化の風)のため中国人入国数を制限している」と話した。

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