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北朝鮮の労働新聞は12日、4月20日発表の金正恩の論文全文を1面と2面に渡り紹介した。過去にも金日成と金正日が自身の偶像化のために「労作宣伝」を行ったように、金正恩もその先例を踏襲しているとの評価だ。

論文は「偉大なる金日成同志は20世紀の最も優れた首領であり、絶世の偉人」で始まり、最後は「偉大なる金日成同志と金正日同志は永遠に我々と共に生きる」と締め括るなど、金父子賞賛一色だ。計1万4千字余りの論文は、過半数が「金日成同志は」「首領様は」で書き出され、金日成の業績を列挙している。

金正恩は金日成に対し、「主体革命偉業大成功の前進と完成のための万年の礎を整えた」と偶像化している。論文では特に「首領様は革命偉業継承における基本は首領の後継者問題であることを明らかにし、この問題を完璧に解決された」として、世襲の正当性を主張している。金正日に対しては「首領様の革命思想を深化.発展された」と賞賛している。

論文で金正恩は「金日成、金正日の生前の意志と念願を実現しなければならない」として遺訓貫徹を主張し、 ▲人民生活向上の決定的な転換 ▲社会主義文化の優越性及び生活力強化 ▲党.勤労団体及び政権機関の役割増大 ▲対外関係発展と自主化偉業への貢献 などを課題として提示した。

今回の論文は金正恩の三番目の労作として宣伝される可能性が高い。北朝鮮は4月6日と27日に「偉大なる金正日同志を我が党の永遠の総書記として高く奉り主体革命偉業を輝かしく完成させよう」「社会主義強盛国家建設の要求に合わせ国土管理事業にて転換をもたらすことについて」という題名の談話を金正恩の労作として宣伝した。

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金正恩のこの度の論文は、太陽節100周年を記念して行われた4月の大祝典の意義をまとめた性格のものと思われる。メディアなどを通して大々的に宣伝する背景には、金日成の偉大さを宣伝することで世襲の正当性と体制の安定性を高めようとの狙いがあるものと解釈できる。

統一研究院のチョン・ヒョンジュン専任研究委員は「金正恩は首領の代を継ぐ後継者であるため、金日成と金正日に対する賞賛を通して自身の体制と世襲の正当性を高めようとしている。この論文は労作として宣伝される可能性が高く、これは後継者金正恩の業績作りの一環」と説明した。