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中国の国家安全庁による北朝鮮民主化ネットワークの金永煥(キム・ヨンファン)研究委員他、韓国人3名の強制拘禁事件は、遼寧省国家安全部(国安)と北朝鮮の国家安全保衛部の共謀であると伝えられている。北朝鮮保衛部は現在も中国側に金委員の引き渡しを強く要請しているという主張まである。

拉北者家族会のチェ・ソンヨン代表は17日、「金永煥釈放対策委員会」にこれらの内容を伝え「新義州保衛部反探(防諜)組織が金永煥氏の身柄を引き取り直接調査を行うことや、北朝鮮に連行する問題を中国に要請した模様」と述べた。

チェ代表は普段から支援を受けている新義州内部の消息筋の証言をもとに「新義州保衛部は金氏の逮捕自体も共同で行うことを要請した。現在も『平壌の指示』を受け、金氏の引き渡しを強く要請している。中国は金氏が重要人物である点を懸念し、韓国政府に金氏の拘禁事実を早々と知らせ、北朝鮮が手を打てないようにした」と付け加えた。

チェ代表の主張どおりなら、中国は現在まで北朝鮮の要請に従い、北朝鮮が注目する「危険人物」が中国に入国した場合、その名簿を北側に通知してきたことになる。中国と北朝鮮が出入国者リストを共有してきたというわけである。

よって今回の事件は「北朝鮮が中国に金委員の入国確認を事前に依頼→金委員の入国を確認した中国がこれを北朝鮮に通知→通知を受けた北朝鮮が中国に金委員の逮捕及び拘禁を要請→中国は金委員と彼が接触した韓国人3名を同時逮捕→北朝鮮からの金委員の身柄引き渡し要請→中国の身柄引き渡し拒否」と要約できる。

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以上の流れにより、金氏と韓国人3名に対する遼寧省国安の強制拘禁と関連した北朝鮮保衛部の介入有無が、今後最大の争点として浮上する見通しだ。遼寧省国安が大連などで逮捕した彼らを省都の瀋陽に拘禁せず、北朝鮮の新義州に隣接する丹東に移送したという点から、北朝鮮保衛部の介入が予想される。

チェ代表は「新義州保衛部の反探組織は(他の保衛部組織より)大規模で、忠誠心が強く財政状況も悪くない。中朝司法共助条約により中国内での単独活動も可能だった」と説明した。

北朝鮮保衛部出身の脱北者金某氏(2010年入国)もデイリーNKとの通話で「丹東は北朝鮮保衛部が自由に活動できる地域で、独自的に捜査や情報収集が可能。新義州の保衛員が『丹東で勤務するのも新義州で勤務するのも大差ない』と口癖のように言う程度」だと話した。

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北朝鮮保衛部の介入疑惑が提起される中、金委員と韓国人3名に対する遼寧省国安の人権蹂躙や北朝鮮保衛部の直接審問などへの懸念が高まっている。遼寧省国安は金委員に対する領事面会を1度認めただけで、残りの韓国人3名の領事面会は依然として認めていない。中国は彼らが領事面会権を放棄するとした自筆の覚書を提出したと主張しているが、覚書の真偽把握するための通話を一切拒否している。