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先月、中朝国境警備の権限が人民武力部から国家安全保衛部に移管されてから、脱北者家族に対する強制移住及び隔離措置が強化されているという。保衛部が過去、政治犯と家族の家を深夜に訪れては、トラックに乗せて政治犯収容所に移送するという方法を脱北者家族にも適用しているものと思われる。

これは最近の金正恩の指示による、脱北者と家族に対する処罰強化の結果と思われる。金正恩は今年初め、脱北者に対し「現場処刑」「3代滅族」など厳罰を施すよう指示した。

これらの措置により真夜中に近所の家族が突然失踪するなどの事件が起こり、住民は恐怖におびえているとの消息筋の情報だ。咸鏡北道の消息筋は10日、デイリーNKとの通話で「現在国境地帯の雰囲気がかなり物騒になった。脱北者の家族や外部と携帯で通話したことが摘発された者などが、忽然と失踪する事件が発生している」と話した。

消息筋はまた「先週会寧では保衛部が『脱北者がいる家族』と分類した三世帯が、夜中どこかに連行された。何週間か前に中国と通話した外貨稼ぎの指導員も夜中に保衛部に連行され、消息が途絶えている」と話した。

以前は中国と携帯で通話したことが保衛部や27局(電波探知局)に摘発されると、30万~100万ウォンの罰金を払えば釈放されるか教化所に送られた。脱北者は逮捕されると公開裁判にかけられ、現場で罰金や教化刑が命じられた。

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ところがこれらの罰金や公開裁判が却って住民に否定的な効果をもたらすと判断。恐怖感を極大化させる方向で措置をとったものと見られる。公開裁判が保安部処理方式ならば、深夜逮捕及び護送は保衛部方式といえる。

これと関連し消息筋は「脱北者が外部で共和国を中傷し騙す行為が極限に達したことを受け、厳しく対応する雰囲気」と話した。

さらに「住民は反論することもできず、ある日突然移送されるのではと不安を募らせている。脱北者がいる家族は夜中に車のエンジン音を聞いただけでも恐怖心で一睡もできない」と最近の状況を伝えた。