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北朝鮮の金正恩総書記が5日、完工を控えた和盛(ファソン)地区の第2段階1万世帯分の住宅建設場を視察した。同地区の住宅整備計画は、2021年1月の朝鮮労働党第8回大会で示された「平壌市5万世帯住宅建設構想」に従ったもので、完成すれば平壌きっての高級住宅街となる。

ところが、こうした高級マンションに入居予定の住民の間では階数の配分を巡り、不満が高まっていると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えている。

平壌市のある住民はRFAに対し、「入舎予定者の間ではマンションの低層階と高層階の配分が不公平だとの声が出ている」と証言。「10階以下は幹部、建設事業にお金をたくさん寄付した世帯は20階以下が割り当てられ、お金がなく、力のない一般世帯は20階から80階が割り当てられた」と説明した。

日本でタワーマンションの高層階と言えば、現代の富の象徴とも言えるものだ。しかし、北朝鮮では事情がまったく異なる。

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「電力供給が不安定で頻繁に停電が起きる状況下で、80階超の高層マンションに住むということは、いつでも最悪の状況に追い込まれる得ることを意味する。(中略)停電になると、エレベーターが止まるのはもちろん、水道水の供給も中断され、飲料水やトイレの状態も最悪となる。暖房にも問題が生じるため、停電が発生すると、高層階はまるで地獄だ。そのため、平壌市内の他の高層マンションでは、ひとつ下の階に移るため、入居者同士で大金をやり取りするケースも多い」(同住民)

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別の住民も、「すべての入居者が20階以下の低層を望んでいる」とし、「一度停電になると超高層マンションは外出や生活がほとんど不可能になる」と証言した。

この住民はまた、「マンションの建設過程を見守った地元住民は、低層階には高品質な輸入資材を、高層階には品質の低い国産資材が使われたことを知っている」とし、「工事を始める時から、幹部と金持ちは20階以下の低層に割り当てる計画だったのだ」と主張している。