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英BBCは6日、5月に家族とともに漁船に乗って北朝鮮を脱出した30代のキムさんとのインタビューを報じた。キムさんによると、北朝鮮が新型コロナウイルスの流入防止のために国境を封鎖した後、国内は深刻な食糧難に見舞われ、餓死する人が続出したという。

北朝鮮の防疫対策は体制を守ることを優先して人権を軽視。人々が食糧を確保するための時間も与えずロックダウンを強行するなど、非人道的な措置を繰り返した。

(参考記事:美女2人は「ある物」を盗み公開処刑でズタズタにされた

その中で、飢えに耐えきれず「禁断の味」を口にしたひとりの男性が処刑される出来事があった。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋によると、穏城(オンソン)郡の豊渓里(プンゲリ)にある協同農場で2020年11月、飼育していた牛が忽然と姿を消した。

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北朝鮮で「牛」は農業用の生産手段として扱われており、国家財産だ。個人の牛の所有、屠畜、販売を禁じられ、違反者は単なる経済犯ではなく政治犯とみなされる。1990年代の大飢饉「苦難の行軍」のころには、牛を食べて処刑された人が相次いだ。

牛の飼育を担当していた農場員は処罰を恐れ、農場管理委員会には報告せずに、農場の周囲をひたすら探し歩いた。しかし、どこをどう探しても見つからず、諦めて1週間後に報告した。

委員会はすぐに安全部(警察署)に通報した。農場の担当者は、生活苦で追い込まれた近隣住民に盗まれたものと思い、近隣の家々の様子を見て回っていた。すると、ある家から肉の匂いがするのに気付いた。

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安全員(警察官)と共にその家に踏み込み、倉庫を開けると、中からは大量の牛肉が出てきた。また、オンドル(床暖房)の焚き口からは、牛の骨が発見された。

牛を盗んで食べたことを認めた40代男性は、その場で安全部に逮捕された。

取り調べに対し男性は、新型コロナウイルス対策で国境が封鎖され、ギリギリの生活を送っていたが、ついに食べ物が尽きてしまい、にっちもさっちもいかなくなり牛を盗んで食べたと陳述した。

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実際、この村の各家庭では豚、山羊、犬、兎などが飼われていたが、次から次へと盗まれ、今ではほとんど消え去ってしまった。食糧難がいかに深刻だったかということだろう。

安全部は、農業機械も燃料も不足している現状で、農場にとって唯一の財産である牛を食べたことは、自動車数台を破壊したのに相当すると指摘。国全体が苦境にあるのに、牛を食べたことは反国家、反革命行為に当たるとして、男性に処刑を言い渡した。