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金正日は、2003年から元宵節(旧暦の1月15日)を民族の祝日に指定した。食糧難が訪れるまでは、住民らは元宵節に特別な料理を食べていた。

幹部や富裕層は明太スープと元宵節料理を用意する。中流層は五穀米と山菜を食べる。しかし、大多数の住民は米や雑穀を混ぜた豆ご飯を食べるという。

明太スープは富の象徴と言っても過言ではない。1980年代までは一般的な食べ物だったが、今となっては貴重な食材となった事は、北の経済事情をよく表している。また、明太は元宵節には賄賂としても使われる。最近韓国に入国した脱北者は「元宵節の前に法官(保衛員、保安員)に明太を5~10匹を賄賂として渡した」と述べた。

元宵節には明太の需要が高まり、価格が高騰する。昨年1月には明太1キロの市場が6000〜6300ウォンだったが、元宵節の直前には7000ウォンまで上昇した。明太一匹の値段はコメ価格(1キロ3200ウォン)の2倍程で、一般住民には高嶺の花である。

元宵節に明太を食べると、脊椎にいいと言われており、また、スケトウダラを食べると、目が良くなるとも言われている。

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中上流層は五穀米と9つの山菜を食べることが多い。ここにギバルギ酒(元宵節の朝に飲むと耳が良くなるといわれている)、ミョンギリ麺(ジャガイモ)も食べる。五穀米は、米、もち粟、赤小豆、大麦、もろこしきびが一般的だが、地域によっては、トウモロコシや小麦を使う場合もある。

9つの山菜は、キキョウの根、カボチャ五佳里、乾燥させた唐辛子の葉、さつまいも幹、ムオガリ、ツルニンジン、わかめ、キノコ、オタカラコウ、もやしなどで、地方によっては違う材料を使う場合がある。北朝鮮では山菜が手頃な価格で手に入るという。

住民は豆ご飯と大根の茎、キノコ、ワラビ、シダ、もやし、キムチで食事を取る。住民の半数はこの様な食事を取っている。2009年の貨幣改革後、住民の生活レベルはさらに下落し、最近では豆ご飯を食べる家庭が増えたという。

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北朝鮮は住民事情など気にする事なく、元宵節料理を毎年宣伝している。

元宵節が近づくと市場の物価が上昇し、住民には負担となっているのが実情である。昨年に脱北したキム・ソン`ョル(40歳)さんは「経済が悪いうえに、旧正月の直後に元宵節があるので、元宵節料理を作る事が出来ない家庭も多い。市場の価格が高騰するので、前もって食材を買う様にしていた」と回想した。