北朝鮮は2日、国防委員会名義の公開質問状を通じて、南北対話再開の条件に金正日の弔問問題での謝罪などを要求した。また、天安艦・延坪島事件問題と米韓合同軍事訓練の中断も前提に掲げた。
国防委政策局は公開質問状で 「南朝鮮当局が自らの口で南北対話再開と関係改善を望むと宣伝した以上、次の公開質問に明確に答える必要がある」と9つの質問を公開したと、朝鮮中央通信ががこの日伝えた。
公開質問状では「我が軍隊と人民は、昨年12月の民族が受けた大国葬の際に犯した李○○逆賊一味の罪を生々しく記憶している。南朝鮮当局が我々との対話と接触を再開し、北南関係の改善を望むなら、何よりも永遠の逆賊である李○○と輩党らを民族の名で審判しなければならない」と非難した。
続いて「犯した大逆罪を認め、骨を削る思いで謝罪なければならず、再び我々の最高の尊厳に触れ、神聖な我々の制度と一心団結を揺さぶろうとする愚かな行動を行わないという明確な確答から行わなければならない」と要求した。
「現在の南北関係は、李○○逆賊一味が天安艦事件を我々と無理矢理に関連付け、延坪島砲撃戦の責任を我々に転嫁させ、反共和国対決を選択したのと切り離して考える事は出来ない。天安艦事件で北関連説を主張し反共和国騒動を広げ、我々の自衛的措置を軍事的挑発と罵倒してきたこれまでの犯罪行為に対して、民族の前に謝罪しなければならない」と主張した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面続いて「天安事件と延坪島砲撃戦を問題視して我々に問い詰める事を今後行わないと、世界の前に公言することが出来るだろうか」と問いかけた。
米韓合同訓練について「最近、李○○逆賊一味は対話の旗を立てながらも、傀儡軍部好戦狂を米国に送り、2月末からキー.リゾルブ、フォール・合同軍事演習のスケジュールを協議している。我々を標的にして行う大規模な合同軍事演習も、全面停止する政策的な決断を下せるだろうか」と問いかけた。
これ以外にも、▲対北心理戦の中止▲南北交流の再開と活性化▲停戦体制の平和体制への転換の呼応▲国家保安法の廃止などを求めた。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面質問状は「李○○逆賊一味が当人らが置かれた状況をしっかりと把握し、北南対話と関係改善でむやみに騒ぎ立ててはならず、自らが対話の対象となれるかを自らが省みなければならない」と強調した。
これに対して統一部当局者は「朝鮮半島平和と南北関係の発展において重要な時期に、北朝鮮が宣伝次元でこのような主張を行った事を遺憾に思う。政府は、北側が提起した問題について、いちいち言い返す必要がない」と述べた。
また「北朝鮮は、これ以上民族と国際社会の期待を裏切らず、我々の対話再開努力に誠意を持って呼応しなければならない」と再度要求した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面北朝鮮の公開質問状は、韓国が受け入れる事が出来ない条件を打ち出す事で韓国政府を圧迫し、南北関係の梗塞の責任を転換する意図があると分析される。特に、これまで韓国政府が「北が対話の呼びかけに呼応して来ていない」と明らかにしてきた点への対応とも考えられる。
パク・ヨンホ統一研究院専任研究委員は、デイリーNKとの通話で「政府が受け入れる事が出来ない物ばかりを押し出して、政府を圧迫しようとする意図があるようだ。現時点では、北は対話の意志があるが、質問状に対する韓国側の対応の不手際で対話が行われていないという点を強調するだろう」と分析した。
しかし「北が対話の意志が全くないわけではないようだ。公開質問状は、韓国政府から一定の譲歩を得るための布石とみられる」と付け加えた。