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ピーター・ベック米アジア財団韓国支部代表は「南北関係の冷え込みの原因は、北朝鮮内部から探さなければならない」と指摘した。

同代表は12日、デイリーNKとのインタビューで「南北関係の冷え込みに対して、韓国政府を非難するのは大きな間違いだと思う。他の人物が大統領になったとしても、今のように難しい問題に直面しただろう」と述べた。

「北朝鮮は内部の結束のために挑発行為を犯す。彼らがこれ以上の挑発を行わない事を望んでいるが、金正恩の不安定なリーダーシップによって、再び挑発を行う事が懸念される」と付け加えた。

また「北朝鮮が再び挑発すれば、韓国政府はさらに強硬な立場を取るだろう。韓国政府の強硬措置によって、崩壊をもたらす可能性が高まることを北朝鮮はよく認知しなければならない」と強調した。

同代表は、北朝鮮の挑発や不安定性は、改革開放が解決策になると考える。北朝鮮が改革開放に乗り出すためには、幹部や住民の意識の変化が最も重要だと判断しており、これに向けた対北交流と支援事業を行っている。

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「アジア財団の目的は、北朝鮮が改革開放の道を選択出来る様に促している。北朝鮮が今後、改革開放を選択するなら、我が財団の役割はますます大きくなるだろう」と話した。

引き続き「特に、住民の考えを変えることができる様々な分野の書籍を送っている。北朝鮮当局の検閲によって多くの制限を受けているが、外部世界との住民の間接的な接触は大きな意味がある」と述べた。

アジア財団は、毎年1万冊の書籍を金日成総合大学と人民大学習堂、平壌科学技術大学に送っている。

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同代表は「北朝鮮の人々が西洋の最新情報を手に出来る様に、米国の科学技術、英語、文学、ビジネス書籍を送っている。北朝鮮政府を刺激しない範囲内で行なっており、民主主義と関連した書籍はまだ送っていない」と明らかにした。

続いて「北幹部が、米国で民間レベルの交流を行える様に支援するプログラムも進行している」と付け加えた。

同代表は、今年上半期の平壌訪問を希望している。北朝鮮住民にとって、より役に立つものは何か、そのためにはアジア財団はどのような役割を果たさなければならないのかを見極める為の訪問だと、説明した。

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「北朝鮮の変化の為に対北事業をさらに拡大したいが、現在は、北朝鮮住民が何を望み必要としているかを正確に把握出来ていない状態」と話した。

アジア財団韓国支部は、1954年にサンフランシスコ本部と共に設立されて以来、韓国の戦後復興事業を支援してきた。同財団は、ワシントンD.C.支部とアジア18カ国の支部を通じた開発支援、政策運営、法律、女性権益、経済制度の改善活動などの様々な事業を行なっている。

韓国が経済発展と民主化を成し遂げた以降は、北朝鮮への支援を開始し、閉鎖された北が経済発展を成し遂げるためには改革開放しかないと判断し、これを目的とした対北支援・交流事業を行っている。

しかし、インド、タイ、マレーシア、中国、インドネシアなどの途上国を支援するプログラムと比べると、対北事業は予算規模が相対的に低いという。これは北朝鮮特有の閉鎖性と交戦的な性格が事業に影響を及ぼしているという。

同代表は「アジア財団は開発途上国の経済を発展させ、より良い政府を立てるための交流と協力、支援プログラムを展開している。韓国支部の新任代表として、このような支援プログラムを北朝鮮に投入出来ればと考えている」と明らかにした。