金正恩一家の偶像化劇が次漸入佳境となっている。北朝鮮は金日成死亡後に行った金日成への偶像化作業を、金正日に対しても同様に行なうことを決めた。
朝鮮労働党は12日の「特別報道」を通じて、金正日の遺体を生前の姿そのままに金日成のそばに保存すると発表した。歴代の独裁国家でも、父子の遺体を特殊化学処理を施したミイラとして保存しているところはない。父子の遺体に特殊化学処理を施すと同時に永久保存するというのは、北朝鮮が初めてだ。
北朝鮮は遺体の保存とともに全国的に偶像化建設物を大挙して建設すると明かした。まず、金正日の銅像を全国的に建立し、各地に彼の太陽像(肖像画)を設置する一方で、永生塔も建設すると発表した。金正日の誕生日は光明星節に指定された。金日成の死後に彼の誕生日を太陽節に指定したのと同じ名節偶像化作業の一環である。
労働党が大々的に偶像化作業への突入を決定したことにより、全国的な偶像化物建設作業ブームが起きると見られる。金正恩に対する忠誠競争が加熱する状況で誰もが金正日の銅像や永生塔、偶像化記念物建設に乗り出すのが明らかである状況だ。
慢性的な食糧難に苦しんでいる北朝鮮住民らにとって今回の偶像化事業推進の発浮ヘ、一種の「飢饉事態の絡随?vだといえる。金日成の死亡後、私たちは北朝鮮で生じた2種類の事態に驚愕を禁じ得なかった。金正日は9億ドルに達する金を投入して金日成の遺体を永久保存させ、これを安置する錦繍山記念宮殿を建立した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面総敷地面積は350万?、地上建築面積は3万4910?に達し、広場の前庭の広さは一度に20万人が集まれる10万?だ。花崗岩70万個を20種余りの形規格に整えて敷いた。金日成の遺体保管の衛生と便宜のために宮殿内部に3〜4重の自動空気清浄システム、自動靴清浄機、エスカレーターを設置した。
金日成の偶像化物が姿を見せる間、全国では数百万人の人民が飢餓に苦しみ、部屋の床や道端に虚しく倒れていった。その数字が3百万に達するという報告もある。金日成の遺体を火葬して海にまいていたなら北朝鮮の餓死事態は発生しなかった。9億ドルは3年間の食糧不足分をトウモロコシでまかなえる額であった。
金正日の銅像建立、永生塔、肖像画の設置は単純な作業ではない。慶尚北道亀尾(クミ)市に青銅で5mのサイズで作られた朴正煕元大統領の銅像建立だけでも12億ウォンが投入された。現在、平壌の万寿台金日成銅像は24mだ。銅像建立のためにはまず周辺の土地を大型広場に変え、その出入口を道路で舗装しなければならない。様々な照明や付帯施設も設立し、365日電気が提供される。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面金氏一家の偶像化作業は単純なコメディや戯画の対象ではない。宗教儀式のような異常行動を不思議な眼差しで見ながら、笑い過ごす問題でもない。北朝鮮当局は自主的に偶像化を成し遂げる能力がない。偶像化事業に必要な予算を確保するために住民らのポケットを狙うのだ。結局、人民らは強盛労働に駆り立てられ、生活はドン底に陥る。3代世襲がもたらす災害の序幕が開こうとしている。