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金正恩が最近になって、韓国の従北勢力に「選挙政局に積極的に介入せよ」という指令を下したことが確認され、注目されている。

朝鮮労働党・統一戦線部傘下の対南革命前衛機関反帝民族民主戦線のウェブサイト「救国戦線」は、「進歩勢力の素晴らしさをより高いレベルで達成することで、今年の総選挙と大統領選挙で、逆賊輩党に決定的な敗北を与えなければならない」と主張した。

情報当局によると、これまで救国戦線を通じ、韓国国内の主体思想派などの従北・親北勢力の反政府闘争などのガイドラインを通達しているという。

金正恩は体制発足直後から「李明博政府を相手にしない」とし、反李明博、反ハンナラ党攻勢を強め、韓国国内での葛藤を画策し、従北勢力を総動員した選挙への介入を露骨化する意志を明らかにした。

また、「進歩勢力の素晴らしさをより高いレベルで達成する」という内容は、保守勢力の執権阻止に向け、進歩連帯の統合がより必要であるとの指令と思われる。元主体思想派主要幹部のある人物は「統合進歩党を中心に選挙連合を作ろうとする意図だ」と指摘した。

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しかし、北朝鮮の意図とは異なり、総選挙、大統領選挙などへの影響は微々たるものであると専門家は予想している。与野党の得票に大きな影響を与える事はないとの判断からだ。

コリアリサーチのウォン・ソンフン理事は、デイリーNKとの通話で「韓国の選挙を揺さぶる為の意図と思われるが、(北の)思惑通りには進まないだろう。南北問題が微妙な問題なのは確かだが、最近は大きな影響を与える事が出来なくなっている」と述べた。

また「与党側で支持層を結集させる効果があるかもしれないが、浮動票を吸収するほどではない。野党が(北の主張を)利用することができる状況でもなく、堂々と擁護することができる状況でもないようだ」と説明した。

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政界は、北朝鮮のこのような動きに対して大きく動揺していない。しかし、金正恩体制が不安定な状況から、北朝鮮問題が重要な課題として浮上しており、最近の選挙では北朝鮮の対南政策が一定の影響を与えた点を勘案し、注視している状況だ。

実際に、2010年3月の天安艦事件後に行われた6月の地方選挙では、北朝鮮は「ハンナラ党が圧勝するなら、戦争が起きるだろう」などの戦争脅威論を駆使し、反ハンナラ党の感情を駆り立てて、安全保障問題によるハンナラ党の圧勝雰囲気を沈めたと評価されている。

また、10月のソウル市長補欠選挙でも、現職のパク市長を「民主大統合候補者」と指称し擁護する政治宣伝を繰り広げていた。一方、金正日死亡後、北朝鮮の対南攻勢にもかかわらず、朴槿恵(パク・クンヘ)議員の支持率はむしろ小幅上昇した。

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ハンナラ党のある関係者は「総選挙と大統領選挙を狙ってハンナラ党を非難し、韓国国内の葛藤の助長を強化しようとする下心がうかがえる」とし、金正恩体制の出発が不安定であるだけに、対南攻勢の水位を高めていくと予想した。

また「北朝鮮が選挙に介入したとしても、成熟した有権者は北の常套的な扇動に影響を受けないだろう。政府には、北朝鮮が選挙に介入できないように万全の措置をとろ事を要請する」と述べた。

統合進歩党のある関係者は「選挙のたびに言われている事で、それほど気にしない。(北朝鮮の主張が)韓国の情勢に応じて、どのように変わるかは見守らなければならない」と話した。北朝鮮問題がこれまでの選挙に一定程度の影響を及ぼしており、これを考慮した上での発言だ。