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大飢餓時代である苦難の行軍以降、住民の肉消費量は着実に増え、食生活がかなり改善されたという研究報告が出された。しかし、このような改善現象は2008年末に行われた貨幣改革で相殺された。

統一研究院は今月5日、41人の脱北者から北朝鮮住民の衣食住について詳しく調査し、その実態を分析した「北朝鮮住民の生活の質:実態と分析」という研究報告書を出した。

報告書は「(北朝鮮当局は)苦難の行軍の後は、食の問題の解決を増産の次元を超えて、食生活の国「転換と連携した農業生産国「の変化を模索した。主食(米)の消費量を抑え、それ以外の消費を増やすことで、住民の栄養状態を改善しようとする政策の必要性が提起された」と明らかにした。

「金日成時代が『白米と肉のスープ』だったとすれば、金正日時代は『肉のスープと白米』を目指した。北朝鮮当局は2000年台になると、農業部門でニワトリやカモの飼育、ヤギ牧場、養豚場、ナマズ養殖場などを新設した」と話した。

報告書によれば、北朝鮮当局は2003年も総合市場の運営に対する正式な指針を打ち出し、自生的な市場の事後的な合法化・制度化を断行した。これによって食生活で大きな変化をもたらした。

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統計庁の北朝鮮統計情報ポータルの「北朝鮮住民の1人1日当たりの栄養供給量の推移」によると、苦難の行軍時代(1997年)を基点に、住民の動物栄養摂取量は着実に増加している。住民の間で肉類の消費が着実に増えているのは、食生活の国「が改善されていることを示唆している。

また、一部の中産階階級や上流階級は、2003年から2005年を基点にヘルシー志向に発展したという。白米と肉を豊かに食べる事が出来るにもかかわらず、雑穀や野菜を好んで食べるという。

調査に応じたある脱北者は「2003年からは健康を考えて雑穀中心の食事をした。平民らは白米を好むが、食べ物に不自由しない人々は、韓国人のように雑穀を食べる。雑穀米は白米よりも高い」と明らかにした。

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しかし報告書は、こうした改善効果が2009年12月に断行された貨幣改革で、短期間で消滅したと評価した。報告書は「脱北者調査によると、地域、職業に関係なく、貨幣改革以降は全員が厳しくなったという。回答者らによると、北朝鮮住民が全体的に下方平準化されたと話した」と明らかにした。

また、報告書は、北朝鮮でも見えを張るための消費が行われているという。食糧を買うのも苦しい状況だが、外見のためにお金を使うという。

報告書は「脱北者によると、貧しいと悟られない為に高価な韓国の服を購入する。市場では韓国の服が一番高い。一種の階級偽装の手段」と述べた。

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続いて「特に女性は、韓国産の化粧品を好む。中国や北朝鮮産の製品に韓国産のラベルをつけて騙す事もある。南大門市場で売っている14K、18Kのゴールドアクセサリーも、北朝鮮では非常に人気がある、特に北朝鮮では、韓国産の服を着る人が最高の男だという認識がある」と付け加えた。

一方、報告書は、以下のような基準で、北朝鮮の上層階級、中産階級、下層階級を区分した。

▲上層階級:人口の10%

食:主食は白米であり、肉、果物、惣菜、アイスクリーム、コーヒーなどの嗜好食品の消費を自由に楽しむことができる。
衣:韓国産、日本産の服を季節ごとに自由に購入出来る。
住:炊事、暖房、さまざまな家電製品の使用に不便がなく、高級住宅に住む。

▲中産階級:全人口の30〜40%

食:たまに雑穀飯を食べるが、ほとんどは白米を主食とする。週に1~2回は肉を食べる。
衣:中国製の新しい服や韓国製の古着をを季節ごとに購入して着る。
住:調理や暖房の燃料は薪などで、家電製品は多様に取り揃えているが、電力不足によって使用に制約を受ける。

▲下層階級:全人口の50%

食:トウモロコシ飯が主食で、3食を食べるのに苦労している。キムチや味噌類がおかずで、肉類は祝日や特別な国家行事にのみ食べる事が出来る。
衣:中国製の古着や他人のお下がりを着る。
住:燃料不足で炊事や暖房で大きな制約があり、家電製品はほとんどない。