北朝鮮の経済状況は1995年を100とした場合、南北関係の硬直などでの対北支援縮小によって、2009年には86.5にまで悪化したと分析された。
世宗研究所が9日、統計庁の依頼で作成した「統計で見る南北の変化像の研究」報告書によると、2009年の北朝鮮の経済は、財政規模、対北支援額等の減少などで相対的に厳しかった。2009年の貿易総額は166.3と増加したが、財政規模と韓国の対北支援額はそれぞれ31、36.2に減少した。
また、苦難の行軍時代の1998年は70.3と最悪を記録したが、2007年の経済成果は104.7と最も高かった。これは韓国の支援と対中貿易の増加によるものだ。
同研究所は、北朝鮮の食糧生産量、石炭生産量、発電量、貿易総額、財政規模、対北支援額などの10項目の経済変数から北朝鮮経済の変化を推定した。
報告書によれば、北朝鮮の食糧生産量は1995年の100から2009年には119となり、石炭の生産量と発電量はそれぞれ107.6と102.2に増加した。一方、鉄鋼生産量は100から81.8に減少し、水産物の漁獲量と原油輸入量は63、47.1に減少した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面報告書は「北朝鮮の計画経済の中核となる鉄鋼、発電量では大きな変化がなく、経済関連の指標には影響を及ぼさないことが分かった。産業施設の老朽化が深刻で、老朽化しによって鉱物の生産性が低下し、精製過程では必要な電力が絶対的に不足していること」が原因だと分析した。
北朝鮮は金正恩時代を迎えたが、引き続き経済的な困難に直面すると見込んでいる。
報告書は「北が全面開放政策を実施しても、経済成長の動力とするには手遅れ感がある。北朝鮮のような政治が全てを圧倒する社会では、国家の発展の最大の足枷となる独裁体制と3代世襲がなくならない限り、正常な経済発展は不可能だ」と説明した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面続いて具体的に国政運営の経験が不足し、権力基盤の弱い金正恩は、統治において相当な経済的困難に直面すると予想した。
報告書は「金正恩体制が発足したが、今後、北朝鮮に対する綿密な観察と経済統計資料を蓄積することが必ず必要だ。追加で金正日や金正恩の統治資金と関連したデータを追跡することも重要だ」と強調した。
一方、報告書は、北朝鮮の経済体制は当分は「計画」と「市場」が相互矛盾した形で混在した形で共存するが、最終的には市場経済が計画経済を圧倒すると予想した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面計画経済はすでに推進力を喪失し低下の一方だが、市場は住民にとって最も重要な経済活動となっており、国家の弾圧にもかかわらず、継続的に展開されているからだと説明した。