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中国東北部から西南部、ベトナム、ラオスを経てタイまでたどり着くのが、脱北の一般的なルートだ。そのルート上にある雲南省の昆明市公安局が、脱北者の取り締まりに乗り出した。中国のデイリーNK情報筋が伝えた。

昆明市公安局は、8月から10月までを違法越境が疑われる者の摘発月間と定め、韓国行きを目指す脱北者を集中的に取り締まるように、管轄の公安局に指示を下した。

公安局は、警察官を2〜3人で1組にして市内の路地をパトロールさせ、手当たり次第に通行人の身分証明書を確認させている。また、国境方面に向かう車に乗っている人の身分証明書を確認しており、そのために臨時の検問所を設置している。

もし脱北者であることがわかればその場で逮捕し、近隣の派出所で勾留した上で、北朝鮮に強制送還する対象とせよとも指示している。

中国公安当局は、人身売買により結婚させられた中国人男性の家を逃げ出すなどの「罪」を犯した脱北女性に関しては、夫に罰金を払わせ、問題を起こさせないと念書を書かせた上で釈放し、滞在を容認する方針を示している。しかし、韓国行きを目指した場合には、重罪とみなして容赦なく北朝鮮に強制送還する方針のようだ。

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(参考記事:中国当局「人口対策」で脱北女性たちの残留を容認

中国は今年9月、浙江省の杭州でアジア競技大会を開催するが、これに向けて検問を含めた治安対策を強化している。脱北者の取り締まりはその一環と見られる。また、北朝鮮への外交的配慮もあるものと思われる。

情報筋は「韓国を目指す脱北者は、杭州アジア競技大会の前後には、昆明行きに最大限慎重であるべきだ」と述べた。当面は中国国内で息を潜めて暮らすしかないようだ。

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脱北者を巡っては、ロシア当局も取り締まりを強化している。

(参考記事:ロシア、旅客機を強制着陸させ脱北母子を逮捕