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北朝鮮の国家非常防疫司令部は今月、国境と軍事境界線に接する地域で続けてきたマスク着用の義務を6月いっぱいで解除するとの指示を下した。

他の地域より遅れることほぼ1年。ようやく全土で楽に息ができるようになったのだが、それもつかの間。当局は再び、マスク着用の指示を下した。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

(参考記事:北朝鮮、7月から全土でマスク着用義務を撤廃

両江道(リャンガンド)の情報筋は、24日から再び外出時にマスクを着用せよとの当局の指示が下されたと伝えた。これは、23日に開かれた人民班(町内会)の緊急会議で伝えられたものだ。また、道内で高熱と咳を伴う熱病患者が多く発生したため、両江道と他の地域の交通も全面的に遮断されたことも伝えられた。

一方で、以前には義務化されていたワクチン接種証明書とコロナ防疫指針書の常時携帯に関する指示はなかったという。

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街角には労働者、大学生、女性連盟からなる糾察隊(取り締まり班)が立ち、マスクをきちんと着用しているか見張っている。

西に隣接する慈江道(チャガンド)の情報筋は、道内で新型コロナウイルスの感染者が発生したことにより、12日から道の外部との行き来が遮断され、マスクの着用に関する指示も下されたと伝えた。

なお、この感染者とは、江界(カンゲ)市在住の在北朝鮮華僑2人で、他の華僑30人と共に中国に出国する予定だったが、その前の検査で陽性であることが判明し、中国入国を拒否された。

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情報筋は、他の地域の状況はわからないとして、コロナ感染者が発生した慈江道に関しては、中央非常防疫司令部が、非常防疫体系に転換したようだと伝えた。

両江道の恵山(ヘサン)税関は、今月17日から3年半ぶりに再開される予定だったが、検閲(監査)を理由に延期されてしまった。だが、今回のコロナ感染者発生と関連がある可能性も否定できないだろう。

(参考記事:「仏の顔も三度まで」税関再開延期に怒る北朝鮮の貿易業者