金正恩の妹「爆発の夏」…兄の“不在時”に強面アピール

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北朝鮮は12日午前、弾道ミサイル1発を朝鮮半島東の海上へ向けて発射した。防衛省によると、最高高度が6000キロを超える大陸間弾道弾(ICBM)級のミサイルと見られるという。

今年、北朝鮮が弾道ミサイルを発射したのはこれで12回目だ。ここ数日、米軍の偵察機が同国経済水域に侵入したなどとして米国への非難を繰り返しており、それを理由とした挑発行動かもしれない。防衛省などによると、ロフテッド軌道で発射されたミサイルは約74分間飛行しており、通常角度での発射なら米国全土を射程に捉えるとされる。

こうして見ると、北朝鮮によく見られる行動のようでもあるが、最近少し気になる動きがあった。

金正恩総書記は8日、祖父・金日成主席の29周忌に際して、金日成氏の遺体が安置されている錦繍山(クムスサン)太陽宮殿を参拝したのだが、従来と異なり写真を公開しなかったのだ。金正恩氏の参拝は、大勢で行ったり少人数で行ったりと、必ずしも決まったパターンはないのだが、写真を公開しない理由が思い浮かばない。

ただ、6月中旬に開かれた朝鮮労働党中央委第8期第8回総会拡大会議に参加したときを最後に写真が公開されておらず、健康問題を疑いたくなる。

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その一方、対米非難は妹の金与正(キム・ヨジョン)党副部長が前面に立っている。10日に発表した談話では、米軍が警告に従わなければ「衝撃的な事件」が起き得るとして、撃墜まで示唆した。

金与正氏と言えば、ちょうど3年ほど前、脱北者ビラ問題とからんで韓国との南北共同連絡事務所を爆破し、「強硬派デビュー」を飾った。

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兄の身に何かあった場合、体制を継ぐのは(少なくとも当面は)間違いなく金与正氏だ。そのために、「コワモテ」であることは必須条件なのだ。

理由はわからないが、金正恩氏の消息がいまいち不明ないまの局面では、今回のミサイル発射や、これに続いて繰り出される強硬措置は、金与正氏の指揮によるものである可能性もあるということだ。