国家人権委員会(委員長ヒョン・ビョンチョル)は、3日に開かれた臨時全員委員会で第2期(2012〜2016年)国家人権政策基本計画(NAP)勧告案で、北朝鮮住民の人権保護内容を新たに追加した。
第1期勧告では、韓国国内に定着した脱北者だけを政府の保護対象と明示した。しかし、今回の第2期勧告では、北朝鮮の一般住民や国内外に滞在する脱北者や拉致被害者、韓国軍捕虜なども保護対象に含まれた。
これに対し、キム・テフン国家人権委北朝鮮人権特別委員長は、デイリーNKとの通話で「1期勧告案は、本当の意味で北朝鮮人権問題を扱ったとは言えない。2期では、北朝鮮人権問題を真剣に取り組むというところに意味がある」と述べた。
実効性の論争については「会議で多くの論議があった。政府への勧告である。政府は5年間、NAPに基づいて基本的な政策を行うので、実質的な効果を上げるものと期待する」と説明した。
一方、第1期勧告で争点となっていた死刑制度の廃止と良心的兵役拒否については、従来の立場から大きく変わらなかった。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面また、第2期勧告では、国家保安法と関連した内容で、「廃止」という単語を削除するのではなく、国家保安法の人権を侵害する要素の改善を求めるレベルとなっている。
2006年の第1期勧告案では、国家保安法と関連し「良心の自由を侵害する国家保安法を廃止し、国家保安法関連事犯の問題を解決すること」を核心課題として明示していた。ある人権委員は「1期勧告から後退したというよりは補完といえる」と話した。