「見たこともないゴキブリが…」金正恩”自慢のタワマン”現場の悲惨

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北朝鮮の「突撃隊」とは、全国各地から動員されて、国レベルの大規模な建設工事でタダ働きをさせられる若者たちの部隊を指す。

首都・平壌で行われている、タワーマンションを含む5万世帯の住宅建設工事にも多くの突撃隊員が動員されているが、ろくに食事も与えられず、非衛生的な環境の中で長時間労働を強いられることから、地方の若者たちはあれこれ理由をつけて、突撃隊への動員をなんとしてでも避けようとする。

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さすがにマズいと思ったのか、当局は彼らに異例の配給を行った。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

平安北道(ピョンアンブクト)の情報筋が、平壌の建設工事に突撃隊として動員された知人の息子の話として伝えたところによると、最近になって突撃隊員に配給されたのはなんとシャンプーだ。

今まで石鹸、歯磨き粉、歯ブラシなどの洗面道具はいっさい配給がなく、突撃隊員が自腹を切って購入せざるを得なかっただけあって、突然のシャンプー配給は驚きを持って受け止められた。

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シャンプーは「ポファ」というブランドのもので、250ミリ入りのボトルに入ったもの。これが2人に1本が配られた。市場で売られているものと比べて質が悪く、泡があまり立たず量も足りないが、洗顔石鹸1個すら受け取ったことのない突撃隊員はそれなりにありがたかっている。

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咸鏡北道(ハムギョンブクト)の幹部も、現地から平壌の住宅建設現場に送り出した突撃隊にシャンプーが配給されたと伝えた。やはりその背景には、生活環境の劣悪さがある。

「小隊の寮には水もまともに供給されず、石鹸類もない。ほとんどが少ない水を使って、簡単に洗顔するしかないのが実情」(幹部)

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他の地域からやってきた突撃隊も状況は似たりよったりで、地元では見たこともなかったゴキブリやムカデが這い回るなど、不潔極まりなく、悪臭もひどい。それだけあって、たかがシャンプー1本の配給でも大喜びするのだ。

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寮も寮だが、現場もひどい。安全規則は無視され、ともかく速く建てろと迫られる。その結果、労災事故も相次いでいるが、死んだら本人の責任にされ、まともな補償も得られない。

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