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今年初めに朝鮮労働党でリストラが行われていた事が確認された。金正日政権は、今年2月から3月までに60歳以上の男性党員と55歳以上の女性党員を対象に、既存の党員証を名誉党員証に交換する措置を断行した。

金正恩体制強化に向けた老党員の強制引退といえる措置である。消息筋によると、党中央委員会名義の指示が下された1ヶ月後には、中央党や地方の市・郡党にまで急速に執行された。

名誉党員証の交付を受けた一般党員は、週・月・分期ごとに行われている生活総和に参加しなくなる。また、頻繁に行われる組織別の学習、党員講演会、文献学習、指示分の伝達などの党員集会も参加しなくても良くなる。

また、毎月の給料から2%が差っ引かれていた党費も収める必要もなくなり、名誉党員証には党費の収納を記録するスペースがない。老幹部らは、配置された企業所などが原材料不足で運営されていない場合でも、党費を支払わなければならず、退職金(通常は60歳)後も一定の党費を納めていた。

一般的な名誉党員は組織的な統制から比較的に自由になり、このような措置を歓迎する雰囲気だという。平安道の消息筋は「この措置によって、偉大な将軍様の新たな配慮と老幹部らは述べている」と伝えた。

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今回の措置によって、党中央委員会、内閣、中央機関局長や副局長などの幹部級党員らは、行政的な職務では既存の力を維持するも、党内での発言力が萎縮する結果が予想される。

党内での地位が有名無実と化し、自ら一線から退くしかない雰囲気が広がっているという。高位脱北者(2011年5月脱北)は、デイリーNKとの通話で「金正恩時代になったので、ベテラン(老兵)は出て行けという措置だ」と評価した。

結局、このような措置は金正恩への権力再編と密接に関連していると思われる。60〜70代の老幹部を権力の第一線から強制的に退かせると同時に、40〜50代の幹部を大挙として要職に登用する事で金正恩の支持勢力の拡大・強化を図る意図である。

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昨年の党代表者会を介して第1次権力再編を終え、その数ヶ月後に老幹部を引退させる作業を迅速に進め、地方の権力の再編を急速に行う下準備と考えられる。

これに対して内部消息筋は「金正恩の後継と関連がある。金正恩がまだ非常に若い為、中央党の要職や軍部の上層部の巨頭を無力化する為の措置であり、党と軍での発言権のないカカシに仕立て上げた」と評価した。