「飢えた兵士が農家を襲撃」窃盗も倍増、混乱が深まる北朝鮮

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北朝鮮は朝鮮労働党の創建77周年を迎えた10日、主要メディアを通じ、朝鮮人民軍戦術核運用部隊の軍事訓練が9月25日から10月9日まで、金正恩総書記の立ち合いの下に行われたと明らかにした。

日本列島を飛び越える形で中距離弾道ミサイルを発射し、朝鮮半島近海に展開した米空母機動部隊までをも「狙い撃ち」にするという大胆不敵なものだったが、その実、国内はたいへんな混乱の中にある。

秋の収穫が最盛期を迎えた各地の農場では、窃盗が相次いでいるという。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)の幹部が、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)の取材に対して明らかにしたところでは、秋の収穫期を迎え、農作物の侵害が増加しており、中央からは「農作物を守れ」との指示が下されたという。ここで言う侵害とは、窃盗や横流しのことを指す。

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協同農場の収穫物は、すぐに農民のものになるのではなく、一度国に買い上げられた上で、農民に分配されるという形が取られている。しかし、農民への分配がまともに行われないことから、収穫や脱穀の過程で農作物を盗み、市場に売り払って現金化する行為が当たり前のように行われてきた。

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また、「輸送過程で横流しされ、規定量の食糧が得られず、腹をすかせた兵士が農場や農家を襲撃することもしばしば起きている」(情報筋)という。

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それが今年は例年の倍以上の被害となり、咸鏡北道だけでも9月1ヶ月で100件を超えているとことなだ。農場では警備を行っているが、その警備に動員された農民が収穫物を盗むこともある。当局は、軍糧米(軍向けの食糧)に指定された田畑には兵士を派遣して警備に当たらせているが、そこでも窃盗が起きている。

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平安北道(ピョンアンブクト)の住民によると、農民、工場、企業所の従業員、一般住民が集められ、農作物の侵害行為に関する講演会に参加させられているが、その内容とは、「盗めば厳罰」という型どおりの内容で、不興を買っているとのことだ。

「食べ物が底をつき腹をすかせた人々がどんな思いで危険を犯し、まだ充分に熟していない作物を盗んでいると思っているのか。民生を放置して兵器開発にばかり力を入れるお上に対する住民の怨嗟の声は大きい」(情報筋)

一方、市場で取引されているコメの価格は、最近に入って下落傾向にある。

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デイリーNKの調査によると、平壌、新義州(シニジュ)、恵山(ヘサン)での1キロのコメ価格は、今月3日の時点で5700北朝鮮ウォン(約97円)で、6000北朝鮮ウォン代だった先月、先々月より下がっている。

当局の供給に加え、窃盗、横流しで持ち出されたコメが市場に流れ込んだことも影響していると思われるが、今年の作況が昨年、一昨年と比べてさらに悪化していることから、1000北朝鮮ウォン(約17円)以上高値となっている。

(参考記事:「もうダメだ。打つ手がない」食糧難の北朝鮮で断末魔の声

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