「もう耐えられない」北朝鮮の軍需工業地帯で響き渡る悲鳴

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北朝鮮の北部にある慈江道(チャガンド)。軍需工場が密集し、他の地域との行き来が厳しく制限されている。

そのため、他の地域とは異なり市場経済が発達しておらず、その代わりに潤沢な配給が行われてきた。それは、各地で多数の餓死者を出した1990年代後半の「苦難の行軍」のころでも変わらなかった。そのせいで、慈江道の人々は「生活力」を鍛える機会を失った。

そんな慈江道の人々に、食糧難が襲いかかった。

現地のデイリーNK内部情報筋によると、軍需工場に務める人の中には、国からの配給だけでは足りずに、勤め先の工場から金属などを盗み出し、隣接する両江道(リャンガンド)の恵山(ヘサン)の市場に売り払って食費にしていた人もいたが、コロナ鎖国下で密輸ができなくなってしまった。

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そんな中で、食べ物が底をつく「絶糧世帯」が続出している。食糧難が始まったのは今年2月のこと。3月からは工場に勤める本人分の食糧だけが配給されるようになった。つまり、家族が何人いても1人分の食糧で生き抜かなければならない状況となったのだ。

空腹のあまり、学校に行けない子どもが続出、食べ物が底をつき、家族全員が動けずに寝込んでいるケースもしばしばあるとのことだ。

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6月には、最大都市の江界(カンゲ)で老夫婦が餓死する事件が起きた。家にはコメ一粒、塩一掴みすらなかったことが明らかになった。また、先月中旬には、中国国境に接する満浦(マンポ)市内の江岸洞(カンアンドン)で、生活に行き詰まった女性が、自ら命を絶つ事件も起きている。

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情報筋は、各地で食糧難による死者が発生し、市民の間で不安が広がっているとして、政府に対して国境を開くか、食糧配給を再開するなど「とにかく何とかしてくれ、もう耐えられない」との悲鳴にも似た声が高まっていると伝えた。

厳しい統制のせいで、内部の情報が漏れ伝わることがあまりない慈江道だが、あまりに深刻な状況のせいか、その鉄壁にほころびが生じているのかもしれない。

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