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昨年に金正恩が後継者として公式化したした以降、中朝国境地域の警戒が一層強化された。北朝鮮当局は来年の強盛大国の元年を控え、金正恩後継体制を強固にする過程での体制取り締まりを強化している。

国境地域の統制が強化された影響から、北朝鮮住民の海上を利用した脱出が相次いでいる。先月30日、平安北道生の住民21人が5t級の木船に乗って黄海から大青島沖に脱北し、この同日には黄海道で男性1人が手作りの筏で延坪島の海上に向けて脱北した。今年の海上脱北件数は6回、73人にのぼる。

2009年の海上脱北件数は1回11人、2010年は5回9人(西海3回3人、東海2回6人)だった。今年に入って急増しており、人数も2〜3人から20〜30人の集団脱北に発展している。

専門家らはこの様な現象に対して、国境地域の取り締まり強化によって陸路による脱北が難しくなった事から、危険性が高い海上脱北を選択していると分析した。また、中国の脱北者の取り締まり強化も影響を与えていると説明した。

一方、海上脱北ルートが中国を経由するルートよりも良い方法であるとの主張もある。国境地域までのルートや中国から韓国に入国する方法も知らない為、海上脱出による脱北を行なっているという。沿岸地域の住民は危険性が高い海上を選択している。

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海上ルートで今年脱北したある脱北者は、デイリーNKとの通話で「海上ルートは命がけだ。陸上ルートに疎く、国境地域や中国での脱北者の取り締まりが厳しいので海上を選ぶしかなかった」と話した。

海上ルートは緻密な事前計画が必要である。気象条件、潮流などに精通していなければならず、集団で脱北する場合が多いので安全性の確保が難しい。この脱北者は「海上脱北の準備を数年に渡って行った。家族や親戚、非常に近い人とだけ話し合って脱北する事になった」と説明した。

船舶は、沿岸地域に居住する一部の住民や漁業関係者だけが所持を許可されている。

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この様な背景から、今後も木船に命を預けた海上脱北が継続されると考えられる。しかし、北朝鮮体制の特性上、大規模なボートピープルが発生する可能性は低いと思われる。

一方、海上ルートで脱北した住民21人に対し、ある脱北者は「平安北道一帯で行われた検閲にかかった人々と関連しており、連座制を恐れて脱出を敢行した可能性も排除できない」述べている。

本紙は、今年9月に平安北道道党と新義州市党の主要幹部約30人を対象とした集団粛清事件に後続措置として、平安北道ソン`ョン郡で追加検閲が行われ、同郡ウンジョン里の水産事業所の基地長ら4人が横領した60万ドルを中国の銀行に保管した疑いを受けて処刑されたと報じている