北朝鮮当局は、来年を強盛大国入り元年と宣言し、食糧難解消の期待感を高めているが、今年も収穫した穀物を人民軍に優先分配する政策を維持すると伝えられた。
平壌の消息筋によると、北朝鮮当局は先月7日と19日、最高司令官(金正日)と党中央委員会の命令で収穫した食糧を軍糧米の確保に最優先で回す内容の指示を、各行政機関、農場管理委員会、糧政事業所などに通達した。
この消息筋は3日、「収穫を控えた各農場には、軍への食糧を確保するための思想活動を力強く展開し、それぞれの責任労働者が軍糧米計画を樹立・貫徹しなければならないとの指示がくだされた」と話した。
また、軍糧米を調達するために必要な電気や燃料、輸送手段などの経済・実務的な対策を当該機関がサポートするように指示している。また、国が買い上げた穀物を人民軍の軍糧米として確保するのではなく、様々な名目で横流しされる現象を防ぐための法的闘争を強化する原則を立てなければならないと強調した。
消息筋は「内閣と買取糧政所、鉄道省、電力工業省などの中央機関は、最高司令官と中央委員会の命令を堅持し、各道が思想動員事業を繰り広げ、大々的な軍用米確保闘争を強調している」と伝えた。
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一方、北朝鮮の最高指導部のこのような指示は、今年の食糧生産量が強盛大国の目標である700万トンに大幅に不足している傍証と見ることができる。
食糧供給量が大幅に不足している為、農場員や都市労働者ではない人民軍の為の食糧の確保を強調したと考えられる。北朝鮮は内部向けに強盛大国の指標として、穀物生産量を700万トンと提示してきた。