北朝鮮が崩壊した際に、社会を安定させる為に必要な兵力が最低でも26万〜40万人が必要との調査結果が出された。
米国の国防・安全保障研究機関のランド研究所のベネット博士とダートマス大学のリンド教授は、季刊誌「国際安全保障」に発表した「北朝鮮の崩壊:軍事作戦の要求」という論文で、このような主張を行った。
2人は、北朝鮮崩壊時に大きな争いが起きずに外部勢力を受け入れるとの状況を仮定し、兵力規模を推定した。しかし、北朝鮮内で新たな変数が発生した場合、必要兵力はますます増えるだろうと指摘している。
特に、北朝鮮の崩壊時には、食糧不足などの人道主義的な危機状況に対する対処と、北朝鮮内部の治安の確保が必要だと指摘した。
続いて、無秩序な難民の流入を防ぐための国境管理、大量破壊兵器(WMD)の除去と安全確保、通常兵器の武装解除、北朝鮮軍の抵抗勢力の抑止などが必要になるだろうと見通した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面具体的には、北朝鮮の安定化作戦に18万〜31万2千人、国境検査所で2万4千人、WMD除去に3千〜1万人、通常兵器を無効に約4万9千人、抵抗勢力の抑止に7千〜1万500人の兵力が必要になると予測した。
また、崩壊時の最優先課題にWMDの除去を挙げた。これを行う為には、北朝鮮の主要な港の制御、船舶、航空機をストップさせる必要があると提示した。
WMDの生産・管理施設を破壊するためには、空襲作戦を展開しなければならないとし、200人ほどの特殊部隊員が必要になると分析した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面北朝鮮軍の抵抗が激しい場合には、700〜3500人まで兵力が必要になるものと展望した。
また、崩壊時の中国の介入の際には、中国との対立を防ぎ、誤解が起きないように米韓が事前に中国と正式な対応策を用意しなければならないと強調した。