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7.1措置後の5年間で、北朝鮮で著しく変化したのが、総合市場の運営の活性化だ。

北朝鮮政府は配給制を維持することができない状況で7.1措置を断行したが、これは非配給対象は各々自分でまかなって暮らして行くようにという意味である。このため、政府が直接統一通り市場を拡張するなど、総合市場を許容した。現在、北朝鮮には3百余りの総合市場があり、平壌にも 10ヶ所以上ある。

もちろん、市場は7.1措置後に現われたわけではない。90年代半ばの食糧難の時期に、配給がカットされて市場が散発的に登場した。しかし、各種の社会主義的規正の下で、存続できなかった。今の総合市場は、既存の市場が国家の厳しい統制から脱して、法的に許可されたという違いがある。

外部では7.1措置を改革開放の旗印として評価した。しかし、2002年7月26日付の朝鮮新報は、”資本主義の国々が‘市場経済導入の徴候’と解釈しているが、これは社会主義に対する原理的な理解も、社会主義建設の歴史的な過程に対する初歩的な知識もない人々の弁舌”と反駁した。社会主義の過渡段階で仕方なく行っているが、社会が安定すればいつでも閉鎖する可能性があるという話だ。

しかし、配給制が全面復旧できていない経済状況では、一度市場化の道に入れば、市場が再び閉鎖されるのは現実的に難しい。

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総合市場の商品の流通と分業化

現在、総合市場の資金流通の規模と商品の取り引き量を正確に見積ることは難しい。それぞれが自分で商業活動を行って、市場の統制機関である人民委員会傘下の市場管理委員会に正確に報告しないからだ。

総合市場ができた後、最も顕著なのは市場の分業現象だ。過去には一人が金物、電気製品、什物、家具など多くの品物を扱ったが、今は一つずつ専門化している。すなわち、自分が持っている物品を売って必要なものを買って使うやり方だ。

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総合市場で販売される工業品は中国産が約70%だ。日本及びロシア産が20%、北朝鮮産が10%ほどである。農産物は北朝鮮産または中国産が流通している。北朝鮮で生産された工業品は主に鉄や学用品などだ。

総合市場の規模は市場経済社会のように大型ではない。ソウルのガラク市場やキョンドン市場の規模に比べればかなり小さい。商人たちは市場の管理所が決めた場所で品物を売り、決まった金額を国家に税金として納める。

■ 米商売、”一人で儲けて4人家族を養う”=総合市場で一番賑わっている場所は、もちろん米の売台だ。米商売で4人家族を養うというキム・スノク(仮名)さんは、“米は軍隊から密かに持ち出すものと、糧政事業所や農村から入ってくるものだ。市場価格より少し安くもらって売る。米1キロに1000ウォンするが、そこから30から50ウォン分だけ手元に残しても、流通量が多いために利潤は悪くない”と言う。 キムさんは”私一人で儲けて4人家族を養っている”と言い、 “一日でも市場に出なければ何かを忘れてしまった気分になる”と、市場に対する愛着を見せた。キムさんが営む商売のうわさが立ち、米を卸そうとする人々が尋ねて来るという。

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一方、細々と米の商売をしている人たちは、空のリュックサックを担いで農村に出て米を買い受ける。この時‘秤折り’、‘トエバック(米を盛る器)回し’など、様々な妙術を使う。‘秤折り’は米を買う時、分銅を調節して一度すくう毎に決まった量を天引きする方法だ。‘トエバック回し’というのは、二つのトエバックを持ち歩いて、買う時は大きなトエバックで買い、売る時は小さなトエバックで売って差額を得る方法だ。

■ 北朝鮮版’肉屋’、景気を享受=豚肉商売も収入が良い。 清津で7年間豚を獲って売ってきたチャ・シンホ(仮名)さんは、”肉1キロで3,500ウォンする。朝一匹獲れば夕方まで軽く売ってしまう。一日の収入が2万ウォンほどになる”と言った。

肉商売は個人から1匹を1キロ当たり1,500から1,800ウォンで丸ごと買う。そこから精肉が50から60%とれる。もちろん、肥肉度を正確に打算することができなければ、ひどい目に会う。穀物を食べさせた豚と、草だけ食べさせた豚の肥肉度はかなり差がある。牛は国家の所有物なので、売ることは禁止されている。

チャ氏は”一般の人々は食べる事ができなくても、外貨稼ぎする人々と商売をする人々はよく買って食べる”と言う。 豚肉商売は韓国の肉屋のように、区役所の許可を必ず受けなければならないわけではない。家畜衛生検疫システムが粗末な点も、豚肉商売の活性化に加速をかけている。

これまで、北朝鮮政府は個人が豚を飼っても自分の考えで処分することができないように統制した。しかし、食糧難の時から豚が住民の生計の主要な元金になり、自由に処分している。

■ 市場通’食堂’は元金がなくても可