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最近、北朝鮮では農民の外貨稼ぎの手段として、松の実の収穫が流行している。農場では収穫の人手が足りず都市部の住民も動員しているが、肝心の農村地域の住民は、松の実の収穫に関心を示していることが分かった。

松の実は高カロリーとビタミンB群が豊富で、クルミやピーナッツよりも鉄分が多く含まれており、貧血にも効果的である。韓国では9月に松の実の収穫が始まるが、北では10月から本格的な収穫シーズンを迎える。

松の木は高さが平均30〜40mに達し、専門家でなければ収穫が出来ない。素人が収穫の際に墜落するなど人身事故も少なくない。

19日、咸鏡道の消息筋は「今、松の身の収穫期で、ここの山では農場員や学生が収穫する姿が頻繁に目撃される。個人農業が芳しくなかった人々が、副業として子供たちと一緒に危険を冒して行うケースが多い」と伝えた。

北朝鮮は、1967年に金日成が野山に松の木畑を造成し、住民に松の実油を供給するように教示を下し、松の木を大々的に植えた。しかし、松の実の収穫時期が秋の収穫と重なり、単価も高くないので個人が少数を収穫して市場で売る程度だった。また、松の実から油を絞りとる機械も支給されていなかった。

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1990年代後半には、中国で油や漢方薬用として需要が高まり、収穫が本格化した。この時期から松の木と関連し、住民と軍の間で摩擦が生じ始めた。現在は、軍部の松の木、保安所の松の木という風に区別して管理している。結局、力のない住民が国家機関が所有権を行使していない山奥まで入らなければならない。

両江道の消息筋も「松の実が外貨になるという事が知れ渡った瞬間から、松の実がある山は力のある機関の山になった。金正淑(キム・ジョンスク)郡の山は、教導隊の武装兵士が8月から守っており、金亨稷郡の山は警備隊の兵士が守っている」と伝えた。

消息筋によると、今年の松の実の収穫は例年に比べて大幅に増加した。例年は1キロあたり40人民だったが、今年は10人民元ほどで売られている。 20日の人民元レートは520ウォン台であり、1キロが5200ウォン(北朝鮮)である。米1キロが3000ウォン程である点を考慮すると、高収入といえる。

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消息筋は「松の実の値段が昨年よりも大幅に下落したが、それでも農場員には大きな収入となる為、検閲隊の目を避けながら松の実の収穫に熱を上げている。金正淑郡の村、金亨稷郡のコ邑、慈江道、咸鏡南道の赴戦郡でも松の実を中国に輸出している」と伝えた。

消息筋は「咸鏡南道・赴戦郡では、松の実を背負ったり、リアカーで国境を超えようとして保安員に没収されるケースが多い。強盗に会った気分だが仕方がない」と付け加えた。