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最近、北朝鮮国内で偽造ドルの流通が再び盛んに行われているという。内部消息筋によると、市場でのドル、人民元の使用が貨幣改革以前の水準に戻り、偽造ドルが両替商を通じて密かに流通している。

平安道の消息筋は7日、「しばらく静かだった両替屋の増加によって偽ドルが再び流通し出し、検察所と保安所が締まりに乗り出した」と伝えた。

消息筋によると、2009年の貨幣改革後には消極的な商売を行なっていた個人両替商たちが、今では街の中心部や市場の路地で堂々と商売を行なっているという。消息筋は「大手の金主(資金力だけでなく、両替業や私債業、商取引まで行なっている)を中心に8〜10人が一組となり、市場など客引きを行なっている」と話した。

不法両替商人の活動が活発化し、偽ドルの流通が急増しているという。賄賂によって当局の取り締まりも思うように進展していないと消息筋は説明する。

消息筋は「7万〜8万ドルもの大金を持つ大商人たちは、保安院や裁判官にまで賄賂を渡して人間関係を形成している。取り締まりで捕まっても金主は咎めを受けずに下っ端が処罰されている」と実態を伝えた。

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続いて「ドルを透かして見て真贋の区別をしているが、一般人に区別出来るシロモノではない」と述べた。北朝鮮国内では、謄写機で印刷された偽造ドルとコンピュータで印刷された偽造ドルが流通しており、実際価格の30〜70%程度で取引されている。

2009年の貨幣改革(デノミ)直後、ドル、人民元、ユーロなどの外貨の保有と使用を全面的に禁止した。この当時、人民保安省令によって外国人を含む個人や機関の外貨保有と使用を厳禁し、外貨決済が必要な貿易機関も外貨を確保してから24時間以内に銀行に入金するように義務付けた。

また、個人の商取引における外貨使用や取得する行為を違法と定め、貨幣改革以前に取得した外貨は全て国が没収するよう定めた。これに伴い、外貨の流通が一時的に遮断され、中国との密貿易商人や両替商は大打撃を受け、偽外貨の流通が大幅に減少した。

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また、一定額のみを新貨幣に交換した為、北朝鮮ウォンの保有価値の下落と為替レートの上昇を招いた。これによって、住民のドルや人民元などの外貨備蓄に拍車をかけた。

この当時、住民の間では「北朝鮮ウォンを所有していた人々は商売の元手も確保出来なかったが、外貨を保有していた人たちは損失がほとんどなかった」と言われた。

一方、北朝鮮国内で偽造貨幣の流通が盛んになったのは、1990年代中盤以降に雨後の筍のように設立された各種外貨稼ぎ単位が中国との密貿易を開始してからだ。当時、偽ドルは北朝鮮でドル価格の30%で取引された。貿易関係者らは、国家に偽造ドルを含んだ上納金を献上し、両替商を介して巧妙に市場に流通させた。