金正恩氏が自分の視察写真に「モザイク加工」して隠した部分

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2022年1月、北朝鮮は実に7回もミサイルを発射した。2011年12月に最高指導者となった金正恩総書記は、この間に金日成・金正日時代よりも遙かに多くのミサイル発射実験を行ってきたが、これほど集中的に実験が行われるのは異例だ。

集中的なミサイル発射実験の理由として挙げられるのは、2022年が金正恩氏と北朝鮮にとって節目の年であるということだ。金正恩氏は2021年12月に最高指導者(朝鮮人民軍最高司令官)として10年目を迎えた。2022年は金正恩時代の11周年となるわけだが、朝鮮労働党のトップ(2012年4月に第1書記)、つまり名実共に北朝鮮の最高指導者の座についてから10周年となる。さらに、建国の父である金日成主席の生誕110周年、金正日総書記生誕80周年でもある。

2022年4月を華々しく迎えるためにも、金正恩氏はミサイル開発で派手な成果を誇示したいのだ。そうでなくとも、金正恩氏にとって10年間の成果といえば、核開発とミサイル開発ぐらいしかない。会議のたびに慢性的な経済難を打開できずに申し訳ないと、国民に向けて謝罪の意を示しているが、ことミサイルや兵器関連になると、自身の成果を最大限誇示するのが金正恩氏なのだ。

金正恩氏はミサイル開発の強い意思を、北朝鮮メディアを通じて明らかにしているが、そのなかで「史上初」とも言えるある出来事が起きた。

北朝鮮国営の朝鮮中央通信、そして朝鮮労働党機関紙の労働新聞は1月28日付で、金正恩氏が「重要兵器システム生産の軍需工場」を現地指導したと報じた。注目されるのは、この記事の報道写真だ。金正恩氏はいつもと同様ご満悦の表情で工場を見て回るが、案内役と見られる2人の人物の顔にモザイクがかけられているのだ。

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北朝鮮はミサイルに限らず、これまで数々の兵器の写真や映像を、報道を通じて公開してきた。

(参考記事:金正恩氏が自分の“ヘンな写真”をせっせと公開するのはナゼなのか

中には兵器にモザイク加工されたものもあったが、人物の写真にモザイクがかけられるのは史上初だ。公表された複数の写真すべてにモザイク加工されていることから、何らかのミスによるものではなく意図的な加工されたのは明らかだ。すなわち2人の人物は、「重要兵器システム」に関わるキーパーソンなのだろう。

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そしてもしかしたら、2人は海外にも行き来する立場にあるのかもしれない。

そもそも北朝鮮に限らず、どこの国でも軍事情報は機密扱いであり、そうそう公表されるものではない。それにも関わらず、金正恩氏はこれまで最新型のオモチャを手に入れた子供のように無邪気に兵器を公表してきた。こうした金正恩氏の姿勢に対して、機密を守りたい軍関連の科学者、技術者からは不満の声も漏れていたとされる。

現場の機密保持の意図を汲んだのかどうかは不明だが、金正恩氏がわざわざモザイク加工までして「重要兵器システム」の情報を明らかにしたということは、ミサイルをはじめとする兵器開発を今後も続け、加速させる意思の表れと言えるだろう。

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今月4日から北京冬季オリンピックが開幕する。五輪期間中は多少収まるかもしれないが、3月から4月にかけて金正恩氏の暴走を警戒しなければならない。