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来月10日、「主体思想の大物」「悲運の亡命家」「脱北者の父」と言われた黄長ヨプ前北朝鮮労働党書記一周忌をむかえる。

生前、黄元書記と哲学的価値、北朝鮮民主化運動の信念を共有した3人の弟子が一つの席に集まり彼の業績について議論した。黄氏はいつも彼らを「思想的同志」と紹介した。

孫光柱(ソン・グァンジュ)京畿開発研究院選任研究委員、キム・ウォンシク国家安保戦略研究所研究委員、キム・ヨンファン北朝鮮民主化ネットワーク研究委員は、最近発刊された外交・安保専門紙NKビジョン10月(通巻28号)で『黄長ヨプ先生逝去1周期:彼が残した遺産と課題』とのテーマで座談会を行った。

3人は黄氏の最も大きな業績として、北朝鮮と統一問題に対して明確で一貫した戦略を樹立したことを選んだ。

孫研究委員は「黄先生は北朝鮮問題の真実と虚偽を明快に明らかにしながら南北間矛盾が資本主義大社会主義間の矛盾でなく、自由民主主義大全体主義間の矛盾だと整理した」と話す。

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キム・ウォンシク研究委員は「黄先生の最大の業績は、北朝鮮ないし統一問題を民主主義発展の観点で眺望したことだ。先生は著書『民主主義政治哲学』を通じて現時代の基本傾向が世界化で、現時代の基本課題は世界民主化という命題を提示している。民族問題の枠組みを越えて北朝鮮、統一問題をマクロ的な世界民主化過程、民主主義発展過程の一環と解釈したことが先生が私たちに与えた理論的な寄与だ」と評価する。

また、「先生は、まずは北朝鮮を民主化して北朝鮮人民を救援するところが何なのか、また韓国で個人中心の民主主義の限界を克服して韓国の民主主義を深化させて発展させることができる方法が何なのか。そして最後に、この過程で我々が世界の民主化にどうやって寄与できるのかということを絶えず考えていあ」と業績を賛える。

キム・ヨンファン研究委員「北朝鮮を研究する学者の場合、北朝鮮問題に対する戦略と解決法に対して多様な立場を持っている。しかし先生は北朝鮮民主化に関する方向と戦略について一貫して明確なものを持っていた。北朝鮮民主化運動の基本幹を明確にした意味では大きな成果を産んだ」と評価した。

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生前、黄氏は北朝鮮の民主化のためには韓国だけでなく中国など国際社会の協力が重要だと強調していた。

2010年6月に開かれた大学生セミナーでは「北朝鮮が中国式改革開放へ行くことが最も正しい方向であり、そうなれば中国と金正日集団を除去できるだろう。核兵器で国際社会を威嚇する北朝鮮政権の体制変化なしでは朝鮮半島の安定がありえないという正当性を世界に知らせるべきだ。中国もこれについてはよく知っているから悩ましい」と述べていた。

この発言についてキム・ヨンファン研究委員は「現実的に中国は北朝鮮に最も影響を与えているからこそ、我々が北朝鮮問題に関しては最も積極的に関心を持たなければならない国は中国だ」と話す。

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また「中国が北朝鮮に促すことは我々とは根本的には違わない。中国や我々や北朝鮮の改革開放と政治、経済、文化などは社会全般的な発展を追求している」と付け加えた。

黄氏が中国の役割に関心を持った理由に対してキム・ウォンシク氏は次のように述べた。

「黄先生は、北朝鮮問題解決を世界民主化過程のある輪と考えた。北朝鮮問題を解決する過程で米国、中国の協力を勝ち取って、これを通じて米中間の協力告}を作り出すことが今後の東北アジア地域の平和、世界民主化に寄与する重要な契機になると考えた」

孫研究委員は米国の対北朝鮮政策と関連して「米国の対北朝鮮政策の80%が核問題だが、これは北朝鮮体制が本質的に変わらない限り解決が難しい。北朝鮮問題では『改革・開放』と『人権問題』に80%の比重を置くべきだ」と指摘。

この日の討論会では、黄氏が生前に成し遂げられなかった北朝鮮民主化の実現の可能性に対する展望も出た。キム・ヨンファン研究委員は中東国家の民主化が想像できなかったのと同じく、北朝鮮でも突然、爆発的に革命的雰囲気が現れる可能性はあると展望。しかし、爆発的な契機とは偶然的な要素も多く時期や具体的過程を予測することは難しいと話したながら次のように評価した。

「10年前に北朝鮮で暴動やクーデタが起きるといった時は、多くの人々が金正日を擁護する可能性があると予測されたが、今ではそれほど多くはないだろう。革命的潜在力が少しずつ発展していきつつある」