金正恩「整形手術」医師2人を処刑…平壌で囁かれる噂

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韓国紙・東亜日報記者で、脱北者出身のチュ・ソンハ氏が自身のYouTubeチャンネルで、北朝鮮の金正恩総書記が、同国の高名な美容整形外科医2人を処刑させたとの脱北者証言を紹介している。

北朝鮮では、密かに流入する韓流ドラマなどの影響で、美容整形手術を行う人が増えていると言われていたが、金正恩氏はなぜ、医師らを銃殺させたのか。この出来事を巡っては平壌でも、ある種の「噂」が囁かれていたという。

チュ氏のYouTubeチャンネルに出演して証言を行ったのは、2019年11月に北朝鮮を脱出した脱北男性のチャン・ヒョク氏。理科大学を卒業したインテリで、故国での職業経験も豊富だという。

チャン氏によれば、医師らが銃殺されたのは2018年のことだ。当時、住んでいた地域の人民班(町内会)から回覧板のような形で、「医師の〇〇〇、〇〇〇らから被害を受けた者は申告せよ」との指示が回ってきた。チャン氏はそれを見て、「彼らの『罪状』を束ねて、処刑の口実にするのだな」と察知した。

同氏によれば、そうして告発された医師は5人で、うち2人が銃殺となり、ほかの3人は教化所(刑務所)か管理所(政治犯収容所)に送られたもようだという。

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気になるのは、金正恩氏が医師らを銃殺させた理由だ。当時、平壌市民の間では「王族の手術に失敗したのではないか」との噂が囁かれたという。

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「王族」とはほかでもない、金正恩ファミリーのことだ。つまり、金正恩氏や妹の金与正氏、李雪主夫人や、彼らに連なる「身内」の誰かと関わる整形手術で、ミスを犯したのではないかということだ。

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もっとも、これは庶民による推測のようで、確かな情報が根拠としてあったわけではないようだ。

実は当時、北朝鮮当局は美容整形を「資本主義の影響」と見て、問題視していたフシがある。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)の同年11月の報道によれば、それまでは平壌の一部の女性の間で流行していた美容整形が、しだいに全国に拡散。当局は「腐って病んだ資本主義の退廃的な文化を持ち込み、わが国の社会を蝕む行為」だと非難し、厳しい取り締まりを予告していたという。

美容整形が流行していたと言っても、誰もが気軽に受けられるわけではなく、そのような「ぜいたく」ができるのは一部の富裕層に限られる。なし崩し的な市場経済化により、貧富の格差拡大が進む中、それを象徴するような美容整形の流行を、当局は放置できなかったのかもしれない。

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とはいえ、こうした分析もまた、推測の域を出ない。金正恩氏の行動の裏には、まったく異なる事情があった可能性も排除できない。