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北朝鮮の医療制度の4つの軸は、無償治療制、医師担当区域制、予防医学、高麗医学の4つだ。北朝鮮国民なら誰もが無料で医療サービスを受けられ、地域ごとに住民の健康を管理するかかりつけ医を配置、病気を未然に防ぐための活動を行うと同時に、伝統医学にも力を入れているということだ。

ただし、これは過去の話だ。旧共産圏からの援助に頼っていた北朝鮮の医療システムは、その崩壊で援助が途絶えたことで崩壊してしまった。国営メディアは未だに無償医療を云々しているが、現実にはワイロなしでは診察、治療は受けられず、薬は市場で購入するしかない。

(参考記事:北朝鮮「産婦人科の総本山」で相次ぐ死…背景に医療の闇

かつての医療制度を再建しようとする動きだろうか。北朝鮮当局が、4つの軸のうちの医師担当区域制の復活を進めようとしていると、咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋が伝えた。

先月28日、平壌の非常防疫司令部は、全国の防疫司令部に対して非常防疫事業を強化して、徹底した対策を立てよとする緊急指示文を下した。これを受けて咸鏡北道では、道や市の防疫所、病院、診療所の課長級以上の幹部が招集され、緊急会議が開かれた。

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医師に対して、自らの担当区域にある家に対して1世帯あたり1日2回以上巡回して、発熱患者や、その他の症状の患者はいないかチェックして、病院と防疫所に報告するように指示した。

このように当局は、コロナ拡散防止のために、有名無実のものとなっていた医師担当区域制を復活させ、活用しようとしているが、住民の評判は総じてよくない。

医師は午前、午後の2回担当区域を巡回しているが、行うのは検温だけで、治療は全く行おうとしないという。

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「病気になっても薬もくれないのに、検温だけ毎日して何の意味がある」(住民)

そもそも病院は、医薬品が不足している。患者に薬を与えるのなら、市場で自費で購入するか、自分で作るしか方法がない。その末に医療事故を起こして処刑された医師もいるほどなのに、自分の懐を痛めてまでやろうなどというお人好しの医師はまずいないだろう。

(参考記事:医薬品不足が深刻な北朝鮮、政府の対策は「病院で作れ」

医師が治療に後ろ向きであることには別の理由もある。自分の担当区域から発熱患者が発生したり、重症患者を発見しても適切に対処できなければ、処罰するというのだ。具体的には幹部事業(異動)で閑職に追いやったり、場合によっては医師免許の剥奪も行うという。

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そもそも、発熱患者の発生を防ぐことなど、神でない限り不可能なことだ。それならば、よほどの状態にならない限りは、放置したほうが自分の身のためだと考えるのがごく自然なことだろう。

何でもかんでも重罰化で済まそうとするのは北朝鮮の病弊の一つだが、それが国民の健康にも悪影響を与えているのだ。

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