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中国では今年8月から、各地で計画停電が行われている。理由としては、石炭価格の上昇、脱炭素化政策の強引な達成などが挙げられている。中でも東北の遼寧省、吉林省、黒龍江省では産業への影響が深刻だが、現地に派遣されている北朝鮮労働者はむしろ喜んでいると、現地のデイリーNK情報筋が伝えている。

数千人の北朝鮮労働者が派遣されている吉林省では10月初め、2日間全く電気が来ず、労働者が働くことができなくなってしまった。そうなれば、得られる給料が減ってしまうが、労働者はむしろ喜んでいるという。ピンはねが激しすぎるからだ。

「北朝鮮労働者が手にするカネは1ヶ月に50元(約890円)に過ぎない」(情報筋)

北朝鮮当局は、派遣した労働者の給料の一部を忠誠の資金として上納することを強いているが、コロナ禍の不況で稼働日数が減ったとしても、その額を変えようとしない。そのため、働けなかった分の上納金を穴埋めするために、1日最長16時間働かせた上で、給料の約98%を上納させているのだ。

停電で工場の稼働が止まって仕事ができなくなれば、自動的に休みになるからだ。

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「今まで徹夜で働き苦しかったが、今回の停電で休んでいられる。停電が続いて1週間に1回だけ働くようになればいいのに」(労働者)

ただ、彼女らを管理する管理者は、収入が途絶えたことで、当局に収める上納金の確保で大変な思いをしていることだろう。

(参考記事:中国に派遣された北朝鮮労働者、給料の98%をピンはね

情報筋によると、1ヶ所を除いてすべての工場が停電となり、完全復旧がいつになるかは正確にわからないと伝えている。脱炭素化政策のための計画停電だとすれば、今年いっぱいは開店休業状態が続くかもしれない。

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ただ、そんな状況がいつまでも続くとは限らない。

吉林省琿春の情報筋が、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)に語ったところによると、停電により労働者は休みとなり一度は喜んだものの、中国人の社長が発電機を購入して工場を再稼働させたことで、よりひどい状態での労働を強いられるようになった。つまり、稼働ができなかった分を取り戻させるということだろう。

発電機はあっても寮には電気が供給されず、真っ暗な中で、冷たい水でのシャワーを強いられている。労働者たちは中国人社長に生活環境の改善を訴え入れたが、聞き入れられず、非常に辛い環境での生活、労働を強いられている。

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(参考記事:中国ブラック企業の北朝鮮労働者が支える世界の防護服供給