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最近になって、北朝鮮内部で結核が急増していることが分かった。慢性的な食糧難で免疫力が弱まった状況で防疫や医療システムが麻痺し、感染に拍車をかけたと内部消息筋が伝えてきた。

平安道の消息筋は7日、「朝鮮で最も流行している病気が結核だ。激しい所では3割の感染率だ。病院も結核患者で溢れている。配給が切断され栄養状況が悪化し、病気が蔓延している」と実態を伝えた。

両江道の消息筋も「結核が風邪の様に流行している。食糧不足から結核を患った住民が大幅に増加し、病院も収容することができない状態。結核患者が溢れ病院や住民も感覚が麻痺している」と付け加えた。

これと関連し、北朝鮮の結核退治事業を行って来た米スタンフォード大学のシャローン・ペリー博士は、この5年間で北朝鮮の結核保菌者が毎年10%増加したと述べている。

同博士は、「北朝鮮人口の50%が潜伏結核菌を保有していると推定されるが、感染性はない。問題なのは、潜在的な保有者が栄養不足などによって免疫力が落ち発病すると、伝染性の結核患者になるということ」と指摘した。

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現在、医薬品の不足も深刻で病院では処方箋の発給しか行っていない。治療薬は市場のなどで購入しなければならないと消息筋は説明した。国際社会の支援の薬も、公然と市場で売られているというニュースも伝えられた。

咸鏡北道の消息筋は、「病院で処方箋をもらっても薬局に薬がなく、市場で買わなければならない。医師や看護師らがそこで買うように薦めている」と言った。

続いて「金があっても薬を買えない場合も多い。軍医とのコネがあれば薬を得るのは簡単」と説明した。

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消息筋によれば、経済環境が良くないの住民は私債業者に借金をするか、火災道具を売って薬を購入することもあるという。

ある脱北者は「親戚が6月に結核にかかったのだが、ありとあらゆる薬を使ったが改善しなかった。薬を買う為に2000人民元を借りたというので、数日前にお金を送った」と伝えた。また、結核にかかった家族を追い出すケースもあるという。

消息筋によると、ほとんどの北朝鮮住民たちは、結核が大幅に進行した後に病院に訪れるという。結核菌保有者は着実に治療を受けて栄養摂取を行えば回復する。しかし、北朝鮮では病状が一時的に好転すれば治療を中断する為、これによって耐性が育ち病状が急激に悪化する場合が多いという。

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入院したとしても、薬や食事を自ら解決しなければならない。冬には暖房コストもしはらな分ければならない。

このような状況に北朝鮮当局は、特別な対策を打ち出せずにいる。ただ、感染性の結核と判断されると、周囲との接触を禁止せよと通報するだけだと消息筋は説明した。

軍も事情は変わらない。国連などを通じてサポートしている結核薬は軍部の結核病院に優先的に供給しているが、急増する結核患者で手に負えない状況だという。これに伴い、結核患者を病気のための除隊に命じるケースが増えている。

一方、北朝鮮の結核対策活動を続けてきた対北支援団体の関係者によると、北朝鮮では多剤耐性結核患者が大きく増えているという。北当局の集計によると、平壌、南浦、平安道だけで500〜600人の多剤耐性結核患者患者がいる。

この関係者は「多剤耐性結核は抗生物質に対する耐性が生じた場合、通常の結核薬では治療が不可能だ。普通の結核の療期間が6ヶ月だが、経済事情が劣悪で医薬品も手に入りにくい上に完治前に投薬を中断されており、多剤耐性結核に発展している状況」と述べた。