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朝鮮労働党225局と連携し、20年近くに渡って反国家団体活動を行って来たスパイ集団「旺載山」が25日、検察に拘束・起訴された。検察は総責任者のキム某氏を含む5人を拘束・起訴し、今回の事件に関与した40人に対する捜査を行っていることを明らかにした。

1990年代初めに朝鮮労働党225局に取り込まれ、ソウル、仁川地域を拠点にスパイ活動を続けてきたキム氏は、1980年代に主体思想派として活動した経歴があると検察は明らかにした。

これによって、北朝鮮当局によるスパイの派遣、韓国国内の固定スパイの活用し主体思想派学生運動と綿密に交流を行ってきたという事実が、再び確認された。1990年代初頭には、主体思想派のゴッドファーザーと呼ばれるキム・ヨンファン氏が、北朝鮮との接触を通じ民族革命党を組織した。

1980〜90年代に学生運動の主流であった主体思想派学生運動勢力は、その後、転向の意志を公開しないまま社会に進出しており、北朝鮮の指示を受けているこの他の地下組織が暗躍している可能性は十分にある。氷山の一角に過ぎないとの懸念が高まっている。

イ・ジンハン公安1部長検事は、捜査結果を発表し「1980年代に左翼学生運動を行った人物らが北朝鮮に取り込まれ国内に地下党を構築し、20年近くに渡ってスパイ活動してきた事実を摘発した。北朝鮮が政界まで影響力を及ぼし、上層部に統一戦線を構築しようとした事実を明らかにしたというところに意義がある」と説明した。

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実際に、これまでに地下組織を作り活動していた親北勢力が、公安当局に摘発された事例は数回あった。

代風痰ニして、1968年の統一革命党事件、1993年の韓国朝鮮労働党中部地域党事件、1994年の救国前衛事件、1999年には民族民主革命党事件があった。最近では2006年に民主労働党幹部の関連があった「一心会」事件などがある。

統一革命党事件は、南派スパイであるキム・ジョンテが知識人、学生、青年などを取り込んで統一革命党を組織し、決定的な時期が来れば武装蜂起を行い首都圏の掌握を企んだ事件であり、当局の捜査によって摘発された。158人も検挙された大事件であった。

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1992年には、大統領選挙を控えている時点で朝鮮労働党中部地域党事件が摘発された。当時、国家安全企画部は、北朝鮮から密派された大物スパイの指示を受けて赤化統一を目標に暗躍した地下組織員95人を摘発した。

今回の旺載山事件は、1994年の救国前衛事件から17年ぶりの大型スパイ団事件であり、組織の規模も大きく社会的な大きな波紋が予想される。

加担者らも大学生や在野の活動家ではなく、実業家、労働組合の幹部、野党幹部、大学教授など、各界各層に点在しているのが衝撃的である。彼らとの関連がある人物の中には、社会的な問題となっている半額授業料運動を主導する団体の幹部も含まれている。

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地下組織を活用して社会の混乱を画策するという北朝鮮の対南戦略が顕著に現れている。

以前は、スパイが韓国国内で活動できる空間は少なかった。また、接触対象も親北志向な大学生団体や在野の活動家ぐらいだった。

しかし、過去の2つの政権の太陽政策と包容政策によって、親北団体らが大手を振って活動が出来る様になった。合法的な南北交流の枠組みの中で北朝鮮と接触し、直・間接的に北朝鮮体制を擁護する活動を繰り広げた。

このような状況の中で、親北勢力は比較的柔軟なスローガンを掲げ、大衆的な支持を獲得し正当性を得ようとする方向で活動している。国民を騙すために、一種の偽装策である。

一方、故・黄長ヨプ元朝鮮労働党書記は生前、韓国国内の北朝鮮の固定スパイが5万人にのぼると主張している。黄氏は1997年に韓国に亡命した当時、「固定スパイ5万人が暗躍しており、権力核心部に浸透している。金正日の執務室の机の上に置かれた書類を偶然に見たのだが、その日の朝の与党や関連機関の会議内容や発言内容が詳しく記録されていた」と明らかにした。

黄氏は、このような数値の具体的な根拠を提示していないが、従北勢力が予想をはるかに超える規模で存在していることを示唆している。

過去に、民族革命党の外郭学生組織の反米救国青年学生同盟で教育チーム長として活動した経歴を持つ自由朝鮮放送のイ・グァンベク代表は、デイリーNKとの通話で「北朝鮮の3大革命の戦略の一つが『南朝鮮革命戦略』で、韓国内の親北勢力を強化するために、秘密裏に接触し地下組織を構築している」と述べた。

「南朝鮮革命戦略が失敗したにもかかわらず、継続的にこの様な試みを行う背景には、親北勢力の影響力の強化がある」と説明した。

また「(転向していない主体思想派が中心)他の地下組織がある。彼らが与える影響力は大きくはないが、大学生が反政府的な意識を持つことが進歩であると錯覚しているが、これは非常に残念」と話した。