外信によると22日、リビア反政府軍が首都トリポリを掌握したが、政府軍の抵抗はほとんどなかったという。カダフィの後継者として有力だった次男セイフ・アルイスラムも拘束されたと伝えられている。
現段階で、反政府軍の公式的な勝利宣言は出ていないが、西側諸国はカダフィ政権の崩壊を既定事実化している。オバマ米大統領は22日、「カダフィの統治は終わった。独裁者は退くべき」とコメント。カダフィの行方はまだ公開されていないが、戦況を逆転させることは不可能に近く、これによって2月からはじまったリビア革命は6ヶ月ぶりに革命軍の勝利として幕を下ろすことになった。
リビア反政府軍が勝利を収めた背景には、NATO軍の空爆と政府軍の内部分裂がある。傭兵を動員した無差別な虐殺や人権蹂躪に対する世論悪化などが、一部の将校と指導層の集団離脱を招いた。
この間のリビアの内戦によって多くの血が流されたが、国際社会が自国民を大量虐殺する政権に対して軍事介入し、崩壊に導いた点は評価される。今後、反政府軍は国家委員会(NTC)を中心に秩序を回復し、報復攻撃や犯罪を防止することだ。解放されたリビアが一時的に混乱することは逃れられないが、早期に収拾することが重要である。
今回のリビア事態は、中東発の民主化運動が依然として進行中であることを見せた。この影響はシリアに及ぶだろう。北朝鮮も世界的な自由化の波から外れることは不可能だ。自国民を虐殺し、人権を蹂躪しながら自由な発展を阻害する政権は、結局は人民の審判を受けなければならないことを再確認させた。