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中国遼寧省の丹東郊外にある原油貯蔵庫から、鴨緑江の河底を経て、北朝鮮の平安北道(ピョンアンブクト)枇峴郡(ピョヒョングン)白馬里(ペンマリ)の「烽火化学工場」まで続く11キロのパイプライン。北朝鮮は、中国から援助として送られる年間数万から数十万トンの原油を同工場で精製して、国内に流通させてきた。

国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議で、北朝鮮への石油製品輸出が禁じられている中、北朝鮮をかろうじて支える重要なライフラインとなっているが、あらたなパイプラインを建設する動きが、デイリーNKの情報筋によって捉えられた。

丹東郊外にある八三貯油所の周辺では、今年6月からパイプラインの工事が始まった。情報筋が撮影した画像を見ると、敷地の内部にあるパイプライン加圧施設の隣にフェンスが立てられ、その中に設置前の送油管、土壌、重機が確認できる。

デイリーNK編集部では、6月の工事開始直後に情報を掴んでいたが、周囲に監視カメラが何台も設置されるなど警備が厳しく、先月29日にようやく撮影に成功した。

1975年に設置されたパイプライン「中朝友誼輸油管」は、輸送途中で漏れる原油が多いなど、老朽化が指摘されてきた。また、中国が国連安保理の制裁決議に合わせ、パイプラインが詰まらない程度まで流量を減らしたことで、状態がさらに悪くなったとも伝えられている。

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「八三」の名が示すように、原油の産地は黒龍江省の大慶油田だが、ここで産出されれる原油はパラフィン系炭化水素の含有量が多く低温で固まりやすいため、高温の熱処理をする必要があるなど、管理に手間がかかるものだった。

中国の立場からすると、このパイプラインは北朝鮮を操る手綱のようなものであり、戦略的に流量を増減させてきた。その「手段」を維持するため、従来のものに代わる新たなパイプラインを新設しているようだが、流量をすぐにでも増やすためではないようだ。

(参考記事:北朝鮮のガソリン価格暴落の裏にある「制裁破り」

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韓国・慶尚大学のパク・チョンチョル教授は「中国が国連安保理の対北朝鮮制裁委員会などで、スナップバック(合意違反時の制裁復活)を含めた対北朝鮮制裁の緩和を主張しているのは事実だが、常任理事国である中国が制裁を無視して独断で北朝鮮への原油供給を拡大するのは容易ではない。中国が対北パイプライン関連の工事を行っているとすれば、それは制裁緩和以降に備える目的と見るべき」と語った。

中国の王毅外相は、6日に開かれたASEAN地域安保フォーラム外相会議で、「現在の膠着状態を打開する道は、国連安保理の対北朝鮮制裁の可逆的条項(条件付き制裁緩和、スナップバック)を迅速に稼働させ、対話再開のための肯定的な雰囲気を醸成すること」だと述べている。

匿名を要求した別の北朝鮮研究者も「中国は経済力と軍事力をベースに覇権を握ろうとしているため、国際社会で自国の立場が揺らぐ行為を警戒している。安保理の常任理事国として、対北制裁に率先して穴をあける行為はしないだろう」と述べた。

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一方でこの研究者は、「北朝鮮にはパイプラインの工事開始で、北朝鮮が必要とする資源をいつでも提供できるというメッセージを発信し、米国には北朝鮮を動かせるカードを中国が握っていることを見せつける意味もある」とも解説した。

新規パイプラインの工事が行われている中国丹東郊外の八三貯油所(画像:デイリーNK情報筋)
新規パイプラインの工事が行われている中国丹東郊外の八三貯油所(画像:デイリーNK情報筋)

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