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北朝鮮政府が最近、市場に対する取り締まりを強化しているのは、個人経済の拡大に対する強い警戒心のためだと、複数の情報筋が伝えた。

平壌にある市場の取り締まりは、10月初めの韓国・盧武鉉大統領の訪朝がきっかけになったと伝えられた。北朝鮮政府は首脳会談の間、歓迎の人波の動員などの理由で平壌にある市場を全て閉鎖し、その後市場を開放する代わりに、通りの露店と40代以下の女性の商売を制限する措置を取った。

北朝鮮の内部情報筋は12日、記者との通話で、「平壌の市場が随分拡大したので、上は前からこれをよく思っていなかった」と述べ、「統制がひどくなったのは、盧武鉉大統領が平壌を訪問してからだ」と明らかにした。

「盧武鉉大統領の訪朝の1~2週間前から、外部の人たちの平壌への出入りが制限されて、市場の運営が中断するなど、統制が厳しくなった」と言い、「その時から市場に対する取り締まりが強化され、幹部たちも(盧大統領の訪朝以降に)取り締まりを強化していると話している」と伝えた。

北朝鮮政府は南北首脳会談の開催に先立ち、平壌などの主要地域に対して「特別旅行証明書」を発給するなど、住民統制政策を実施した。

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中国の丹東に来ている平壌のある貿易会社の幹部もこの日記者の質問に、「平壌の市場を密かに取った動画が南朝鮮(韓国)で大々的に放送されたという話が出て、統制が強化され始めた」と伝えた。これは平壌の船橋(ソンギョ)市場を撮影した映像が、先月から3回にわたって日本のテレビ局で放映されたことを指しているものと思われる。

この幹部は「平壌市の人民委員会(市役所)から、40代以下の女性を企業所が受けいれるようにという指示が下された」と述べ、「私たちの企業所にも200人も割り当てがきた」と明らかにした。

しかし、「企業所は大きくないのに、あまりにも多い人員が割り当てられた と述べ、「配給もあげられないので、受け入れることができないと抗議して、結局この話はなくなった。平壌の他の企業所も状況は同じ」と伝えた。

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さらに、「国が食べさせることができないから、市場に出るのではないか。幹部たちも市場に頼って暮らしているので、市場の統制は不可能だ」と言い、「党の幹部の妻や娘たちも市場に出て品物を売っている状況で、市場の統制は一時的な措置に過ぎないだろう」と強調した。

この幹部はまた、「総合市場の管理員たちだけでも、全国的にその数はとても多い」と述べ、「1ヶ月3万北朝鮮ウォンずつ給料をもらった人たちが、2〜3000北朝鮮ウォンしかもらえない企業所に入ろうとするだろうか。市場を阻むことは誰も願っていない」と付け加えた。

北朝鮮政府は現在、40歳未満の女性たちの商売を禁止する取り締まりを実施している。咸鏡道(ハムギョンド)では12月から、商売の許容年齢を45歳以上に決め、女性同盟員たちの大きな反発を買っているという。

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一方、外交情報筋を通じて最近手に入れた朝鮮労働党の内部文件には、「非社会主義の巣窟に転落した市場を取り締まるように」という指針を記載されている。

朝鮮労働党中央委員会の名義で、今年10月に発行されたこの文件には、「偉大な指導者金正日同志は、『非社会主義の現象に対して、適当に対応してはいけない。徹底的に根絶するために集中的な攻勢を展開しなければならない』と指摘した」と書かれている。

この文件は「人民が市場を通じて生活の便宜を享受していたが、現在は国家的な規律や社会秩序をみだす場所に転落した」と述べ、「ある市は歩道はもちろん、自動車道路にまで毎日何万人もの商人が出ており、自動車の走行にかなりの支障がでている」と伝えている。

今回の文件は、市場の活性化で住民の市場への依存度が高まり、非社会主義的現象が横行している点を、北朝鮮政府自ら認めたものであるともいえる。

文件はまた、「より深刻な問題は、雇用年齢に達した女性の多くが市場で商売をしていること」とし、「党と国家の配慮で高等教育を受けた女性たちが、自分の本分を捨てて売買行為に没頭しているのは、初心者的な良心と義理さえも捨てる行為」と批判した。

それ以外にも、軍用品や戦略物資など、国家の統制品を密売するブローカーを意味する「コガンクン」や卸売を行う「チャパン」、韓流ドラマのソフトを流通させる人たちについて具体的に言及している。