人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

北朝鮮の両江道が実施している都市美化事業に対し、住民は意味のない無駄な事業だと反発していると、内部消息筋が26日、知らせてきた。

現在、平壌などの北朝鮮全域では、2012年強盛大国建設を控えて都市美化事業が行われている。これに伴い、両江道では「垣根を撤去する」「棟を高める」「外壁のペイント」などの事業が進められていることが分かった。

消息筋は「来年の強盛大国を準備するために、道党の都市経営課が、各家庭の2m以上の垣根の撤去を決めた。これで泥棒天国になるだろう」と伝えた。

1990年代初頭までは、垣根の高さも1mに満たなかった。しかし、長引く経済難で泥棒が増加し徐々に高くなり、今では2mを超えていると情報筋や脱北者は説明する。

消息筋は「泥棒が多いのでわざわざ垣根を作ったのに、これを取り壊せと言うので困っている。コロコロと党の指示が変わるため、どれが本音かわからないと不満をもらす人が多い」と現地の雰囲気を伝えた。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

続いて「垣根の内側に臨時倉庫を作った人は、全くの無駄になった。市場で商売をしなければならない時間に、垣根を潰さなければならず、やってられない」と不満を述べた。

これとともに、1ヶ月前から、平屋の屋根には棟を建てる事で美観を整える様に、指示が下されたという。

消息筋は「1ヶ月前には、平屋の屋根に風習通りに棟を建て、美観を整えるように指示が下され、人々は泥で棟を作ったのだが、梅雨の雨で全部流された。ボロボロの家に棟を立てた所で何の意味があるのかと思いながら棟を作ったが、結局、雨で無くなった」と、理解し難い行為であると述べた。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

消息筋によると、中央党組織指導部で両江道の担当責任指導員(47)だった人物が、両江道組織書記に赴任(2009年夏)した以後、様々な都市美化作業が行われたという。住民は組織書記が出世を狙い、金正日に業績をアピールしていると

金正日の一言の影響から、都市美化政策が変更された事例は以前にもあった。

2000年に金正日が新義州を訪問した際に、アパートのベランダに窓ガラスを設置したのを見て「都市が全般的に美しく見える」と述べ、北朝鮮全域のマンションで住民らの金で窓ガラスの設置が行われてた。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

消息筋によると、この当時、道党が積極的にベランダの窓ガラス設置を行なったという。しかし、2010年に恵山青年鉱山を現地指導した金正日が「アパートのベランダに窓を設置すると、監獄のような感じがする」という一言によって、今度は窓の撤去運動が繰り広げられた。

両江道の住民は、今回行われる都市美化事業も道党労働者が、金正日にアピールする為の手段であり、いつ変更されるかも分からないと述べている。