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南北首脳会談が行われ、対北支援の問題が、再び熾烈な討論の主題になった。

望む望まないに関わらず、対北支援は今後長い間、韓国社会が避けられない負担であり、財政的責任である。もちろん、韓国の人々はこうした負担を歓迎しない。統一部の調査によれば、韓国国民の51.3%が対北投資の拡大による経済的負担が発生する場合、“負担する用意がない”と答えた。彼らは対北支援を支持するが、逆説的に支援政策の費用に対しては憤慨しがちだ。

財政的負担に対する国民の心配を理解することはできるが、歴史は個人的な願いには往々にして無関心である。筆者は北朝鮮の復旧事業を避ける方法や、安い値段でできる方法はないと思う。

最近、韓国政府は拡大する対北支援の規模に対して、有権者が気を使わないようにするために、対北支援の規模を縮小評価している。だが、朝鮮半島の未来に対して、現実的に考える人であれば、誰もが南北朝鮮の経済の大きな格差を乗り越える道はなだらかではないという事実を認めるだろう。

今後、韓国政府が北朝鮮に支援する財政費用と統一費用は、決して無視できる金額ではない。韓国政府が対北支援に利用されるこうした巨額の支出をきちんと管理できなければ、今後被ることになる損失も、それくらい大きくなるだろう。そのため、北朝鮮を支援する方法を賢明に計画することが何よりも重要になってくる。

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対北 ‘無条件支援’、 アナクロニズム的独裁体制の強化

韓国政府が対北支援を始めてから10年以上経ち、今まで実施してきた対北政策に対して評価する時がきた。

10年間韓国から送られた食糧と肥料が、北朝鮮で幾多の生命を救ったというが、こうした支援を100%無駄使いと見ることはできない。しかし、対北支援が完璧に成功したと見るのも困難だ。月日が経つほど、条件なしの対北支援がもたらす問題点と矛盾が、よりくっきりと現われることになるだろう。

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太陽政策を始めた時から、韓国政府は無条件の対北支援は、南北間の協力と和解の雰囲気を醸成して、北朝鮮政権が中国のように改革開放を実施するようにする方法だと主張してきた。だが、10年経っても北朝鮮がこうした改革を始めるという兆しが全く見られない。

むしろこれとは正反対に、北朝鮮政権は韓国と中国の支援がずっともらえるという事実を知るようになると、90年代末に揺らぎ始めた金日成時代の体制を再び正常化させ、自然発生的に生じた市場経済の登場を阻もうと、総力を傾けた。2002~03年の配給制の再開、国境警備の強化、市場の検閲などは太陽政策を主張する人の希望と期待とは矛盾する現象だ。

北朝鮮の現況と北朝鮮政権の論理を考慮すれば、こうした現象は決して驚くべきことではない。金正日政権は中国式改革が、北朝鮮の社会に対する統制を弱化させるはずだという事実をよく知っている。だが、中国の人民と違い、北朝鮮の人民は同じ民族である韓国の真実について分かるようになれば、韓国との統一を通じて、自分たちの生活を直ちに改善することができると思うだろう。

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だが、北朝鮮の幹部階層にとって、こうした吸収統一は非常に危険なため、彼らの戦略は何の改革もせずに、海外から入って来る支援を体制維持の手段として利用することである。そのため、北朝鮮政権が最も望ましいと思う支援の形は、何の条件も監視もなしに、思い通りに利用できる支援だ。

平壌の当局者は、この物質的支援を幹部と軍人、そして平壌の住民を含めた政権の基盤と思われる階層に真っ先に提供することで、彼らの政治的支持を保障する。その後、食糧が少し残れば、一般の住民にも与えることができる。北朝鮮政権は配給制を通じて食糧を配給することで、住民にとって’食べ物はすべて将軍様のおかげでもらえた’という印象を醸成し、思想分野でも金正日の支配的な立場を更に強化する。

自分の特権の維持が最高の目標と考えている北朝鮮の指導部にとって、これは100%合理的な政策だ。だが、このような政策は北朝鮮の住民の大部分の利益だけではなく、韓国の長期的な利益とも大きな矛盾が生じる。

残念だが、これまで北朝鮮に提供した無条件支援は、北朝鮮の現体制を強化することで、南北間の大きな格差を更に拡大し、将来解決しなければならない北朝鮮の復旧問題を一層難しくしている。正しい対北支援は、北朝鮮のアナクロニズム的な独裁政権を強化するよりも、経済改革に貢献するように行われなければならない。(続く)