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今年で、就任2年をむかえるヒョン・ビョンチョル国家人権委員会(以下:人権委)委員長は、最も重点を置くべき事業として北朝鮮人権改善活動を挙げた。3月、人権委は『北朝鮮人権侵害錐帥Zンター』と『北朝鮮人権記録センター』を開設するなど、北朝鮮人権問題に関する活動の領域を広げている。

ヒョン委員長は、『デイリーNK』と外交安保専門紙『NKビジョン』との共同インタビューで「チベット・エジプト・シリアの事態は、人権問題から始まった。人権委員長として北朝鮮の人権侵害に対して消極的であってはいけない」との意志を明らかにした。インタビューは17日、ソウル中区ムギョ洞にある人権委の執務室で韓基弘(ハン・キホン)北朝鮮民主化ネットワーク代表との対談形式で進められた。

ヒョン委員長は、北朝鮮人権問題に重点を置く理由について反問するかのように答えた。
「シリア当局の拷問による13才少年の死は、大規模なデモを起こした。少年一人の人権問題で全世界が非難の声を出すのにもかかわらず、韓国は果たしてどうなのか」

続けて「北朝鮮住民の人権は、これ以上放置されるべきではない考えた。論議があるかもしれないが、人権委は北朝鮮住民を『我が同胞』と考えている」と話した。

ヒョン委員長は先月12日、国内の脱北者約1万5千人に「皆さんの小さな勇気が積もれば、北朝鮮体制が変化する奇跡も起こるだろうと確信する」と訴えながら、北朝鮮で体験した人権侵害の事例を積極的に申告するよう促した。

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ヒョン委員長は、「その後、(錐帥Zンターに)数百通の電話がかかってきて通常業務が出来ないほどだった」と脱北者および北朝鮮による人権侵害被害者の高い関心を紹介した。

人権委が行う北朝鮮人権改善活動に対しては、一部からは批判の声もある。それらの批判に対しては「(従来人権委が北朝鮮人権問題)を見る核心事案が違っただけだ」と以前から人権委は北朝鮮の人権問題に関心を持っており研究活動を広げてきたと反論。

彼は「非難もあるが、なぜもっと早く関心を持たなかったか残念だ。取り組みが遅れたことに罪悪感もある」と話した。現在、人権委で北朝鮮人権を専門担当する人材は、わずか2人で全体職員(200人)の1%に過ぎない規模だ。一年の予算も2億ウォンに過ぎないという。 ヒョン委員長は「予算と人材が不足する状況ではあるが、むしろより北朝鮮人権問題に力を注ぐべきと応援すべきだ」と厳しい注文を付けた。

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同時に、人権委で収集された北朝鮮人権侵害の資料は「統一以後、北朝鮮住民の人権政策を樹立したり、紛争時にもこれを解決する証拠資料として活用するだろう。米ワシントンのホロコーストのように北朝鮮の人権侵害は全世界の人が共有すべき問題だ」と強調した。

特に「今も北朝鮮にいる住民に、韓国にもあなた達の人生と人権、そして苦痛を解決するために努力している機関があるのですよという希望を伝えたい。韓国国民と世界の多くの国家に、2千万人の北朝鮮の国民が人権の死角地帯に置かれているという事実を知らせ、彼らのために力を使うべきだと訴えたい」と付け加えた。

残りの後半任期については「念頭にあるのは、人権委を国民の信頼に値する機関として作ること。それは任期が終わる日まで変わらない。北朝鮮人権のために力を入れ、多文化家庭、障害者、老人、少数弱者の人権を政策の中心に置くだろう」と明らかにした。