8兆7000億ウォン(約8340億円)もの開発費が投じられる韓国の次期戦闘機(KF-X)開発計画が、試練に見舞われている。
韓国やフランスのメディアは7日までに、インドネシアがフランスからラファール戦闘機48機の購入を検討しているもようだと報じた。インドネシアは韓国の次期戦闘機KF-Xの開発計画に参加しているが、2017年以降、開発予算の分担金を滞納している。滞納の理由は「資金難」と説明されてきたが、その一方でフランス製の戦闘機を買うとは話のつじつまが合わない。もはや、韓国との共同開発への関心は失せたということだろう。
フランスのパルリ国防相は3日に出演したテレビ番組で、ラファールの売買を巡るインドネシアとの協議は「非常に順調に進んでいる」と明らかにした。インドネシアのプラボウォ国防相は今年、2度にわたって訪仏。ラファールの購入について話し合ったとみられていた。
韓国メディアの報道によれば、プラヴォ国防相は昨年の就任後、「国防予算と装備を全面的に見直す」と宣言し、米欧の戦闘機に対する関心を示していたという。また今年7月には国防次官がKF-Xについて「インドネシアが得られる利益が大きくない」と発言。現地メディアは「インドネシアはすでにKF-Xへの関心を失っている。財政的な条件も良くない」とうる軍消息筋の発言を伝えたという。
では、インドネシアがKF-Xへの関心を失った理由は何か。韓国紙・世界日報の軍事専門記者であるパク・スチャン氏は、「ステルス性能も、兵器の搭載能力もまともに備えないまま開発を進めた結果だ」と指摘している。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面KF-Xは、韓国が初めて自力で開発する本格的な戦闘機だ。いきなり完ぺきなステルス性能を期待するのは無謀かもしれないが、インドネシアとしては、自国の要求水準に満たないものにカネを出し続けるわけにも行くまい。パク氏は続ける。
「2010年代中盤に開発が始まった機体(KF-X)が、1970~1980年代に開発された戦闘機(ラファール)に押されてしまう状況が発生したのだ。貧弱な兵装のためだ。
KF-Xに搭載される航空兵装のうち目を引くのは、メテオ空対空ミサイルくらいだ。在来型の航空爆弾のほかに統合直接攻撃弾(JDAM)、韓国型精密誘導爆弾(KGGB)が追加されるが、KF-16にも満たない水準だ。多機能位相配列(AESA)レーダーを含む電子装備はなお開発中である」
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ちなみに、KT-Xの兵装が貧弱なのは、文在寅政権の外交下手の影響が大きいことも付け加えて置く。
韓国の聯合ニュースは7日、インドネシアのラファール購入に向けた動きを受けて、韓国政府は確認に追われていると報じた。また、同政府はインドネシアがKF-Xの共同開発から離脱する可能性は低いと見ているものの、軍需産業の関係者らは離脱は「既定路線」と見ているという。
(参考記事:「文在寅一派はこうして腐敗した」韓国知識人”反旗のベストセラー”が暴く闇)