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1977年に新潟市で横田めぐみさん=失踪当時(13)=が北朝鮮に拉致されてから15日で43年となった。母早紀江さん(84)は、新潟日報社などの取材に「どうして解決できないのか。あまりにも長くむなしい」と無念の思いを語った。安倍晋三前首相に続き、拉致問題を「最重要課題」に掲げる菅義偉首相には、「金正恩(キムジョンウン)(朝鮮労働党委員長)と会い、理屈抜きで話をしてほしい」と語り、首脳会談の早期実現への期待感を改めて示した。

今年6月、娘の救出へ二人三脚で取り組んできた夫滋さんが87歳で他界。初めて夫のいない11月15日を迎えることについて「ただただ(毎日が)流れていく感じ。体力的にも精神的にも弱っている」と語った。

めぐみさんについては「健康でいてほしい」と祈るばかりだ。滋さんが死去し、自身も年齢を重ねる中、「早く(帰国が実現)しないと、私もお父さんみたいになっちゃうかもしれない」と“弱音”もこぼす。

拉致被害者救出に向けて日本政府に求めることは「行動」だ。「何年も何年も『子どもたちを返してください』と言ってきた。考え方の全然違う国で難しいとは思うが、早くトップ会談をしてほしい」とする。

米大統領選では民主党のバイデン氏が勝利を確実にした。金委員長との会談で拉致問題を提起したり、拉致被害者家族と面会したりしてきたトランプ氏は敗れた。結果について「思ったようにはならない」と複雑な心境をのぞかせつつも、「バイデンさんなりの良さがあると思う。一緒になって動いていきたい」と語った。

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15日には、新潟市中央区で拉致被害者や特定失踪者の早期救出を誓う「忘れるな拉致 県民集会」が開かれる。早紀江さんは、県民に「いろいろな方に支えられて今日まできた。本当にありがたい」と感謝する。そして「40数年かかって、まだ国民が声を上げ続けないといけないのは本当におかしな話」と改めて早期救出への思いを口にした。