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北朝鮮が海上で韓国人男性を射殺した事件で、韓国青瓦台(大統領府)は25日、北朝鮮側から同日午前に朝鮮労働党統一戦線部名義の通知文が届き、この中で金正恩党委員長が「文在寅大統領と南の同胞たちに大きな失望感を与え、非常に申し訳なく思う」と表明したと発表した。

青瓦台はまた、文在寅氏と金正恩氏が最近1カ月の間に親書を交換していたことも明らかにした。新書は新型コロナウイルス感染拡大による困難と現在直面している難関を乗り越え、南北関係が復元されることへの期待などが記されたものだという。

青瓦台が公開した通知文によれば、金正恩氏は「ただでさえ悪性ウイルス(新型コロナウイルス)の病魔の脅威に苦しむ南の同胞」の助けになるどころか、「われわれの水域で思わしくないことが思いがけず発生」したとして、謝罪の意を韓国側に伝えるよう指示したという。

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一方、通知文は射殺に至った経緯について、漂流物に乗っていた男性が、北朝鮮の海軍兵士の質問に答えようとせず、兵士が空砲を発射すると「逃走するような状況になった」と述べた。

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通知文は続けて「わが軍人は艇長の決心の下で海上警戒勤務規定が承認した行動準則により、10余発の銃弾で不法侵入者に対して射撃し、この時の距離は40~50メートルだった」とした。また、さらに接近して確認したところ、男性は浮遊物の上におらず、多量の血痕が残っていただけだとしながら、「侵入者が乗っていた浮遊物は国家非常防疫規定により海上現地で焼却した」と説明した。

韓国政府は24日、北朝鮮側は男性を射殺後、油をまいて遺体を焼却したと発表。徐旭(ソ・ウク)国防相らが「許しがたい蛮行だ」と強く非難していた。

これに対し通知文は、「我々は貴軍部がどのような証拠に基づき、我々に対して不法侵入者取締と取締過程の説明も要求しないまま、一方的な憶測で蛮行、応分の対価のような失礼かつ対決的色彩の強い語彙を選んで使うのか、大きな懸念を表さざるを得ない」と不満も表明した。